ISS-AT――国際宇宙ステーションにアマチュアの望遠鏡を載せよう

【2001年12月25日 アストロアーツ】

アメリカのアマチュア天文団体「Astronomical League」が、国際宇宙ステーションに 40cm 級の望遠鏡を載せようという計画を進めている。

ISS-AT(国際宇宙ステーション アマチュア望遠鏡)と名付けられたこの計画では、CCD を付けたカセグレン式の 35-40cm の望遠鏡を国際宇宙ステーションに載せることになっている。宇宙空間で観測することで、大気の揺らぎの影響を受けずに、紫外線から遠赤外線までの広い波長で観測することが可能になる。世界中の誰もが利用できるようになる予定で、寄せられた提案をもとに Astronomical League が選んだ観測がおこなわれる。観測結果は 24 時間以内に ISS-AT のサイトで公開され、このデータも誰でも利用可能となる。

惑星の継続観測から高解像度での銀河観測まで、利用方法は広範囲にわたり、そこから得られる膨大なデータは学術的価値の高い貴重なものになるだろう。また、観測の立案をしたり実際に望遠鏡を操作したりデータを解析したりすることは、研究者を志す若い学生をはじめとする多くの天文アマチュアに大きな経験を与えてくれるだろう。何か面白そうなことを思いついたり興味をひかれる現象があったりしたら、応募してみるのもいいかもしれない。アマチュアが宇宙望遠鏡で観測できる時代はすぐそこまで来ている。

ISS-AT についての詳細は下記のサイトを参考にしてほしい。

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