[新製品] GPS搭載自動導入望遠鏡「MEADE LX200GPS」

【2001年9月25日 MEADE

LX200GPS-10

アメリカ、ミード社は、GPS (全地球測位システム) を搭載した自動導入望遠鏡「LX200GPSシリーズ」を発表した。ラインナップは、7インチ (約18cm)、8インチ (約20cm)、10インチ (約25cm)、12インチ (約30cm) の4口径。7インチタイプのみマクストフカセグレン式でF15。他はシュミットカセグレン式で、それぞれ F6.3 と F10 の2タイプがある。(右の画像は10インチタイプ)

これまでの自動導入望遠鏡は、自動導入を行なう前の望遠鏡の初期化作業がやや煩雑という欠点があった。しかし、「LX200GPS」では、GPSにより望遠鏡の位置・方位、正確な現在時刻を自動で検出するため、電源を投入してすぐ、望遠鏡をホームポジション (北向きの水平など) に向けるなどの作業無しに、全自動で基準星を導入することができる。高精度のGPS受信システムにより、基準星をかなり高い精度で導入することができるという。ユーザーが行なう初期化作業は、粗導入された基準星を正確に視野中心に合わせるだけだ。

初期設定完了後の自動導入の精度は、通常モードで2分角 (1分角=60分の1度) 以内。高精度モードでは、1分角以内。導入速度は、毎秒8度。そして、新型の自動導入コントローラ「Autostar II」は、3.5MBの大容量フラッシュメモリを採用しており、記録天体数は12万5000天体にのぼる。8個のCセルバッテリーを内蔵しており、これで40時間の運用が可能。

また、望遠鏡の合焦システムの強化も図られている。ミードのシュミットカセグレン式望遠鏡は、主鏡を移動することにより合焦させる方式を採っているため、合焦作業中の主鏡のぶれにより像が上下左右にゆれてしまい、ピントの追い込みが困難になるという欠点を持つ。そこで「LX200GPS」では、主鏡の位置を固定するロック機構を新たに搭載し、その上でピントの追い込み用に極微動が可能な電動フォーカサー (ヘリコイド式?) を搭載することで、この欠点を無くしている。

アメリカでの発売時期は、2001年10月を予定しているとのこと。
アメリカMEADE社のホームページの LX200GPS情報