商用地球観測衛星「QuickBird-1」、打ち上げ失敗か

【2000年11月30日 FLORIDA TODAY Space Online / Interfax (2000.11.27) / FLORIDA TODAY Space Online / AP (2000.11.21)

世界時11月20日23時0分、アメリカのLongmont社の地球観測衛星「QuickBird-1」を積載したロシア製コスモス-3Mロケットがロシア北のプレセツク宇宙基地から打ち上げられたが、打ち上げ後に衛星との通信が途絶えた。ロシア戦略ミサイル軍の発表によると、打ち上げは順調だったが、衛星を軌道に投入する最終段階においてはロシアの追跡ステーションの有効範囲外であったため、状況は不明という。

11月27日のインターファクス・ニュース局の報道によると、ロシアの専門家は未だ通信途絶の原因についての最終結論に達していないということだ。

同じく11月27日のインターファクス・ニュース局の報道によると、専門家が指摘する可能性としては、ロケットのフライト・コントロール・システムの誤動作によりロケットの第2段エンジンの燃焼に問題があったため、衛星は計算外の軌道に投入されたために地上から検出できないか、または地球大気圏に突入して燃え尽きたと考えられるという。そして地球大気圏に突入したというケースの場合、突入地点はブラジル近くの大西洋上空であると推定されるということだ。

なお、「QuickBird-1」は、地表を高解像度で撮影する商用衛星である。