小惑星による恒星食の予報(9月)

【2000年8月31日 佐藤 勲氏 ONM No.542】

9月の小惑星による恒星の掩蔽予報を掲げます。TYC番号の現象は、Tycho-2星表の 出版によって新たに追加された現象です。

90点以上の現象は好条件、100点以上の現象は、高い割合で観測に成功しています。 点数の高い現象ほど、改良予報のための位置観測や、現象の観測を優先的に行なって下さるようお願いします。 1mas=0".001です。 ◎,○のついた現象は、新たな改良予報が出なくてもマークして下さるようお願いいたします。

2日(Nemesis;ネメシス)
南西諸島、台湾、香港方面を通る見込みで、奄美、沖縄方面の方は監視をお願い致します。

7日(Mashona;マショナ)
中国大陸を通り、日本で見られる可能性はなくなりました。

9日(Isakovskij;イサコフスキー)
中部地方を中心に、東北から九州までが可能性圏内です。 直径は小さいですが、留の付近なので、7秒間と長い現象です。

14日(Mandeville;マンデビル)
北海道を中心に、中部地方までが可能性圏内ですが、恒星が暗く、満月です。

15日(Siegena;ジーゲナ)
朝鮮半島、黄海、中国東部方面を通り、日本で見られる可能性はなくなりました。

21日(Alikoski;アリコスキ)
掩蔽帯が地球を外れる可能性が高くなりました。

23日(Myrrha;ミルラ)
満州から中国を通り、日本で見られる可能性はなくなりました。

28日(Eos;エオス)
中国を通り、日本で見られる可能性はなくなりました。

  月 日  JST    小惑星      直径継続減光    恒星名    光度  赤経(J2000)赤緯  点
        h  m 番号 名前       km 秒  等                等    h  m  s   o  '  数
○9  2 26 52  128 Nemesis   188  7  2.4 ACT  0671401 10.4 06 13 35 +22 52.8 86
×9  7 21 51 1467 Mashona   112 11  2.5 TYC742801305 11.2 19 28 20 -32 50.1 84
○9  9 22 24 5091 Isakovskij 13  7  8.0 HIP   011083  8.8 02 22 42 +18 24.6 85
○9 14 19 13  739 Mandeville107  8  2.4 TYC568900875 11.4 18 15 54 -13 53.0 80
×9 15 26 12  386 Siegena   165 14  0.5 TYC468300989 11.3 01 11 30 -04 34.2 86
×9 21 22 04 1567 Alikoski   68  9  6.2 HIP   104264  8.5 21 07 21 -39 15.7 84
×9 23 23 40  381 Myrrha    121  9  3.4 ACT  2316483  9.7 00 42 23 -12 09.2 90
×9 28 28 45  221 Eos       104 19  1.8 ACT  0225326 10.9 03 50 55 +05 27.0 90

改良予報の掩蔽帯図を
http://www.wtl.co.jp/astro/aoc/aoc_j.html
に掲載しています。 最近、外国からも小惑星の掩蔽の改良予報が入ってきますが、ここには、9月以降の現象の改良予報も掲載されており、世界で最も早く改良予報が見られるサイトです。 その理由は、独自に開発した軌道改良ソフトにあります。

さらなる改良予報が出た場合は、電子メールや電話、アストロアーツのホームページ
http://www.astroarts.co.jp/
でも情報を流します。

今年の小惑星食の予報、またはTycho-2星表による追加予報を希望される方は、御連絡下さい。 また、観測報告は、
http://www.egroups.co.jp/group/occultation/
でeGroupに参加登録の上、
occultation@egroups.co.jp
に投稿して下さい。