月への天体衝突と地球の生物進化に深い関連性

【2000年3月10日 SpaceDaily 2000/3/9

新しく作成された、月への天体衝突の年代表から、月への天体衝突と地球での生物進化には驚くべき関連性があることが判明した。

この年代表によると、月への天体衝突頻度には2つのピークがある。

1つ目のピークは40億年〜35億年前のもので、月の「海」と呼ばれる大きな構造はこのときに形成されたものだと考えられる。このときの衝突天体には多数の大きな彗星や小惑星が含まれていたと思われるが、このピークが終わった時期は、地球に最初の生命体が誕生したと思われる時期と一致する。

2つ目のピークは5億年前に始まり今も続いているもので、このピークにおける衝突天体のほとんどは比較的小さなものだが、このピークの始まりは地球において爆発的に種の多様化が進んだカンブリア期の始まりに一致する。

この報告は、カリフォルニア大学バークレー校の大学院生Timothy S. Culler氏らが「サイエンス」誌の3月10日号に発表したもの。