小惑星カミラによる恒星の掩蔽の改良予報

【1999年10月16日 佐藤 勲 氏 ONM No.481】

USNOでの10月11日から10月18日までの観測によると、10月21日(木)に起こると予報されていた小惑星(107)Camilla(12.8等)によるACT0255522(10.47等)の掩蔽は、26h41mごろ、中国、四国、九州地方を通る可能性の高いことがわかりました。 名目上の掩蔽帯は、山口県、愛媛県、高知県、福岡県、大分県、佐賀県、長崎県、熊本県、宮崎県などを通っています。

小惑星の推定直径は223kmとかなり大きく、掩蔽が起これば、最長34秒間にわたって2.5等の減光が起こります。 恒星の位置は、赤経06h24m51.5s, 赤緯+11゚27'30"にあります。

さて、観測方法ですが、眼視観測の場合は、電話時報を受信し、時報と現象が起こった時の声を録音して、後で再生して潜入と出現の時刻を0.1秒単位で求めます。 現象を見てから声が出るまでの反応時間は、適当に見積もって補正します。 眼視観測は信頼性が低いので、近くの人とペアを組んで2人以上で観測すると、信頼性が向上します。

ビデオ観測の場合は、できればI.I.や高感度の白黒ビデオを使用し、時報を同時録音します。 周囲の星が映るような倍率で観測すると、雲の通過による減光を区別することができます。

掩蔽帯図
10月21日
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この情報は、お近くの観測者にも伝え、なるべく多くの観測が得られるよう御協力下さい。観測報告は、現象が起こらなくても、曇っても、観測地の詳しい経緯度や高度、望遠鏡、観測方法、観測状況などを添えて、佐藤勲氏(satoois@cc.nao.ac.jp)まで是非御報告下さい。