7月28日部分月食速報

【1999年7月28日 AstroArts@北村ハイツ屋上】

九州をかすめて行った台風崩れの熱帯低気圧の影響で、西日本〜北海道を結ぶ日本列島中軸から西側は曇り〜雨ベースの天気(当日の天気予報から)となり、クリアな空が期待できたのは関東方面のみ(ひまわりの画像から)となった7月28日の部分月食(全国の様子は確認していない)。

ここ、東京新宿のアストロアーツのある北村ハイツの屋上では、居残り仕事組(残業とも言う)スタッフ数名が、三脚に据えた双眼鏡、DV+EM200で久々の部分月食を堪能。感想としては“明るい”という一言に尽きる。双眼鏡の視野の中の影の部分は、欠け際から順に、暗緑〜暗黄色〜暗オレンジ〜茶色のグラデエーションがみごとで、最大食時刻でも、本影の一番深い部分のエッジが明瞭に見える。時おり前面を通過する彩雲が、宇宙の遠近感を強調し、月のスクリーンに投影された地球の影の円錐が見えたような気になる。

ニュースを書いている時点でも、遠征先から、自宅から連絡が入る。雲を見ながら千葉に遠征した飯島カメラマンからの報告では、東京と大差ないながら、全体的に薄雲があったもよう。TV局屋上で23時からのニュース番組の映像撮りに協力している川村もクリアな画像が得られたはず。渋谷区の自宅屋上でも大熊社長が、C14直焦点で月面全体を押さえているであろう。北村ハイツ屋上の画像はDVからの切り出し。こちらはプログラマ上山による。

全国のようすや写真は、9月5日発売のスカイウオッチャー10月号に掲載の予定。(編集長/川口)

部分月食
ビデオカメラ SONY VX-1000で撮影、各4枚毎にコンポジット、StellaImage2 で画像処理。