小惑星マンクニアによる恒星の掩蔽の改良予報

【1999年7月13日 佐藤 勲 氏 ONM No.456】

USNOの6月13日から6月30日までの観測によると、17日に起こると予報されていた小惑星(758)MancuniaによるACT2854767(10.96等)の掩蔽は、25h59mごろ、日本のどこかで見られる可能性が高いことがわかりました。 名目上の掩蔽帯は、北海道を通っており、ここから南へ2σ以内のずれならば、日本で見られます。 韓国、台湾、香港なども可能性圏内にありますが、北日本方面では、既に薄明が始まっていて条件は悪そうです。

小惑星の直径は86kmと推定され、現象が起これば、最長7秒間にわたって2.3等級の減光が起こります。 恒星の位置は、赤経21h09m24.5s, 赤緯-19゚27'35"で、やぎ座にあります。

眼視観測の場合、JJYまたは電話時報を受信し、時報と現象が起こった時の声を録音して、後で再生して潜入と出現の時刻を0.1秒単位で求めます。 現象を見てから声が出るまでの反応時間は、適当に見積もって補正します。 眼視観測は信頼性が低いので、近くの人とペアを組んで2人以上で観測すると、信頼性が向上します。 ビデオ観測の場合は、なるべくI.I.を使用し、時報を同時録音します。 周囲の星が映るような倍率で観測すると、雲の通過による減光を区別することができます。

掩蔽帯図掩蔽帯図
7月17日
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この情報は、お近くの観測者にも伝え、なるべく多くの観測が得られるよう御協力下さい。観測報告は、現象が起こらなくても、曇っても、佐藤勲氏(satoois@cc.nao.ac.jp)まで是非御報告下さい。