小惑星ポンペヤによる恒星の掩蔽の改良予報

【1999年2月13日 佐藤 勲 氏 ONM No.417】

USNOの12月12日から2月9日までの観測によると、18日に起こると予報されていた小惑星(203)PompejaによるACT0310962(11.12等)の掩蔽は、24h19mごろ九州地方を通る可能性が高いことがわかりました。名目上の掩蔽帯は、宮崎県、熊本県、鹿児島県、長崎県を通っており、四国、山口県からトカラ列島までが可能性圏内にあります。

小惑星の直径は120kmと推定され、現象が起これば、最長10秒間にわたって1.6等級の減光が起こります。恒星の位置は、赤経10h25m42.8s, 赤緯+11゚16'08"で、しし座にあります。

眼視観測の場合、JJYまたは電話時報を受信し、時報と現象が起こった時の声を録音して、後で再生して潜入と出現の時刻を0.1秒単位で求めます。現象を見てから声が出るまでの反応時間は、適当に見積もって補正します。眼視観測は信頼性が低いので、近くの人とペアを組んで2人以上で観測すると、信頼性が向上します。ビデオ観測の場合は、なるべくI.I.を使用し、時報を同時録音します。周囲の星が映るような倍率で観測すると、雲の通過による減光を区別することができます。

掩蔽帯図掩蔽帯図
2月18日
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この情報は、お近くの観測者にも伝え、なるべく多くの観測が得られるよう御協力下さい。観測報告は、現象が起こらなくても、曇っても、佐藤勲氏(satoois@cc.nao.ac.jp)まで是非御報告下さい。