小惑星ディオメデスによる恒星の掩蔽の改良予報

【1999年1月22日 佐藤 勲 氏 ONM No.407】

昨夜の国立天文台三鷹の50cm反射での観測によると、今夜起こると予報されていたトロヤ群小惑星(1437)DiomedesによるHIP028410(9.08等)の掩蔽は、22h58mごろ北海道方面を通る可能性が非常に高いことがわかりました。名目上の掩蔽帯は、北海道中部を通っており、北海道全域と東北北部が可能性圏内にあります。

小惑星の直径は171kmと推定され、現象が起これば、最長12秒間にわたって6.2等級の減光が起こります。恒星の位置は、赤経06h00m01.5s, 赤緯+39゚40'46"で、ぎょしゃ座にあります。

掩蔽帯図掩蔽帯図
1月22日
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眼視観測の場合、JJYまたは電話時報を受信し、時報と現象が起こった時の声を録音して、後で再生して潜入と出現の時刻を0.1秒単位で求めます。現象を見てから声が出るまでの反応時間は、適当に見積もって補正します。眼視観測は信頼性が低いので、近くの人とペアを組んで2人以上で観測すると、信頼性が向上します。
 ビデオ観測の場合は、なるべくI.I.を使用し、時報を同時録音します。周囲の星が映るような倍率で観測すると、雲の通過による減光を区別することができます。

この情報は、お近くの観測者にも伝え、なるべく多くの観測が得られるよう御協力下さい。 観測報告は、現象が起こらなくても、曇っても、佐藤勲氏(satoois@cc.nao.ac.jp)まで是非御報告下さい。