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星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

NASA式 最強の健康法 「座りすぎ」をやめると、脳と身体が変わる

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NASA式 最強の健康法 「座りすぎ」をやめると、脳と身体が変わる
 

  • ジョーン・ヴァーニカス 著、堀川志野舞 訳
  • ポプラ社
  • 16.8×10.6cm、183ページ
  • ISBN 978-4591150924
  • 価格 907円

評者の妻は還暦過ぎの山姥(いえ、山ガール)で高尾山を庭にしている。数年前の正月、何とかついていけた評者の姿を見て「まだ大丈夫ね」とのたまった。また、作業療法士をしている息子の一人は、歩行速度の話をよくしてくれる。だが、最近それがめっきり遅くなったのだ。本書著者の話によると、それは座りすぎのためだそうだ。確かに本書評やこだわり天文夜話を書いているとき、あるいはカルチャーセンターでの講演用パワーポイント番組の製作に、パソコンに向かいっきりになる時間がめっきり増えた。さらにまた、それらが無いときは、ニュースショー、プロ野球中継などで座りすぎである。ただしおばさんと休日が合わないので、山爺になることはできない。片道十数分のスーパーに行くだけ。

本書は、何もしないと身体は重力によって弛みますよというむごい事実を、丁寧に説明してくれる本。顔にしわが寄るのは老化のためではなく、重力のためである。地上で生きている以上、それは仕方のないことなのだ。一方、重力がない空間で働く宇宙飛行士は、年齢に関係なく骨密度や筋力・免疫力の低下で悩んでいる。その結果、死亡リスクが極端に増加するという。パソコンの前に1日8時間以上も座りっぱなしの現代人の皆さん、長生きしたいならぜひ本書を熟読して、その対策を検討してください。本書にあるように、成人病は加齢が原因ではなく、重力に抗した運動を現代人がしなくなったためナノだ。

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