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Book Review

金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

科学はどこまで進化しているか
(祥伝社新書)

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科学はどこまで進化しているか(祥伝社新書)
 

  • 池内了 著
  • 祥伝社
  • 11×17cm、300ページ
  • ISBN 978-4396114305
  • 価格 907円

原子炉問題を考えておられる方は第5章エネルギーから、肥満について悩んでおられる方は第4章医学からお読み戴いて結構。勿論超光速や超伝導の関心者は第6章物理、人類を知りたい方は第3章生物、大地震・火山爆発・地球温暖化・エルニーニョなどは第2章地球、そして著者が専門となさる肝心の宇宙全般については第1章宇宙からお読み戴こう。

本書はこうした現代科学を広く深く学ぼうとお望みの方に打ってつけの本である。とても新書とは思えないほど、記事は詳細にわたって掘り下げられている。とても評者如きが軽々しく評することが出来ないもの。一見既に解決済みと思われている科学でも、(評者は1960年代末の、物理学はもう全て判ってしまっており、研究分野はないよと言われた時代の末裔)いやいやまだまだ謎だらけであることが、大先生に言われて「そうですか」と問い返すようなもの。つまり、本書の読後感は「あぁ、科学を勉強して良かった!だって明日も明後日も生きている限り、考える宿題が盛りだくさん!」だからだ。

例えばあなた、宇宙がなぜあるの?またなぜ膨張するの?に答えられます?また、著者が主張される「地震予知とは言うな」大賛成。活断層の動きを徹底的に監視すべきことがよく判る。故に既に実例が挙がった今日、原発再稼働にも評者は反対する。このように本書は、読後のあなたに大きな影響を及ぼすのである。ぜひお楽しみに!

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