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金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

宇宙はどこまでわかっているのか

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宇宙はどこまでわかっているのか
 

  • 小谷太郎 著
  • 幻冬舎
  • 16.8×10.8cm、227ページ
  • ISBN 978-4344985384
  • 価格 864円

小惑星イトカワ、銀河中心ブラックホール、ダークマター、量子重力理論、超新星爆発、ホーキング放射、ニュートリノとブレーザー、重力波、X線天文衛星「ひとみ」の失敗、ニホニウム、ABC予想、分子生物学…これらは本書評読者の皆さんなら、読まずにいられないでしょう。もちろん、他にも沢山の天文ニュースが、星ナビ.com他に溢れているが、これらはみんな最新トピックスですよ。

中でも、毎晩ベテルギウスが、と言っている評者にとっては、本書107ページにある、2016年9月20日04時30分(協定世界時)にアルゼンチンのアマチュア天文家ブーソ氏がNGC 613に見た超新星爆発の瞬間の話には圧倒されてしまった。しかしながら、ちょっと待ってください。この現象は、たとえそれが1日換算で16京倍(1億の1億倍)明るくなると言っても、8600万光年先の話ですよ。たった640光年の近くにあるベテルギウスの超新星爆発とはわけが違います。人類史上初の1等星の爆発! 是非見たくはありませんか?

LIGOやらΩΩ、GW××××××など略語がメチャクチャ流行っている昨今で、数年前から評者は略語辞典なるものを個人的に編纂しているが、追いつかない状態。だが、2018年5月30日にGW170817の中性子星の直径が11.9±0.4kmと誤差付きで判明したというニュースは、著者が言われる通り衝撃的! 今やトンデモナイ装置を人類は手にしたのだ。

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