星出さん、宇宙長期滞在へ意気込みを語る ISSからの衛星放出も

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【2012年2月1日 JAXA

JAXA宇宙飛行士の星出彰彦さんが25日に筑波宇宙センターで記者会見を行い、今年初夏からの国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在への意気込みを語った。星出さんがISSの「きぼう」日本実験棟に設置する小型衛星放出機構も紹介されている。


記者会見を行う星出宇宙飛行士

記者会見を行う星出宇宙飛行士。クリックで拡大(提供:JAXA。以下同)

プレス公開された小型衛星放出機構

プレス公開された小型衛星放出機構と星出宇宙飛行士(中央)、土井主任開発員(左)。クリックで拡大

2008年6月に宇宙に初飛行し、「きぼう」日本実験棟の船内実験室を国際宇宙ステーション(ISS)に取り付けた星出彰彦宇宙飛行士が、今年初夏にISSを再訪し、6か月にわたり長期滞在する。2回目となる宇宙飛行では、ISSから小型衛星を放出し軌道に載せるための技術実証ミッションに関する作業を行う予定で、その放出機構を星出さん自らが解説した。

小型衛星放出機構は、「きぼう」日本実験棟の船外ロボットアームに取り付けられて小型衛星を軌道上に放出するというシステムで、星出さんが設置作業を行う。

この機構の技術実証ミッションのためにまず公募から選出されたのは、和歌山大学、福岡工業大学、明星電気がそれぞれ製作した3つの衛星。輸送機「こうのとり」3号機でISSに運ばれ、そこから軌道上に放出される。

プレス公開ではJAXA有人宇宙環境利用ミッション本部JEM運用技術センターの土井主任開発員による説明のほか、星出宇宙飛行士が自らの作業について説明した。

続いて記者会見を行った星出宇宙飛行士は、「初めての飛行ではないので不安はありません。米国ヒューストンの地上管制チームは、自分もCAPCOM(Capsule Communicator)として働いた経験があり、気心が知れた仲間で、その点でも不安はありません」「滞在中、ISS内でさまざまな実験を引き続き行いますが、科学実験をはじめ、人文、文化・芸術系、教育の方面でもがんばりたい」などと長期滞在に向けた想いを語った。

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