各地で見られた、月と金星と木星の接近

【2008年12月3日 アストロアーツ】

12月1日の夕方、月と金星と木星が西の空に美しい眺めをつくりだした。3つの天体が接近したようすは世界各国で見られたが、アジア諸国とオーストラリアでは、「まるで空が笑っているよう」と形容されるようなほほえましい光景となった。


(月と金星と木星の接近の画像

月と金星と木星の接近。撮影者/(画像左から順に)井上毅氏、佐藤崇氏、U一氏。クリックで拡大(その他詳細は、「2008年11月〜12月 金星と木星の接近ギャラリー」を参照のこと)

12月1日の夕空で、月齢4の細い月と宵の明星・金星、さらに木星が接近した。3つの天体がならんだようすは、多くの人々の目を楽しませてくれた。

この現象は世界各国で見られ、海外のブログやウェブサイトなどをにぎわせた。そのうちのひとつ、地球付近における環境などの情報を扱うウェブサイトSpaceWeather.comには、6大陸、12か国から投稿画像が寄せられ、単独の天文現象をとらえた画像としては過去10年間で最多の投稿数となった。同サイトの"Great Conjunction Photo Gallery"には、順次寄せられた投稿画像が公開される予定だ。

アストロアーツの「2008年11月〜12月 金星と木星の接近ギャラリー」にも、全国からたくさんの画像が寄せられた。11月末の金星と木星の接近や、月が金星と木星を追い越した12月2日以降の画像も掲載されている。現象を見逃した方、あの光景をもう一度見たい方も、ぜひご覧いただきたい。

なお、細い月と金星は大晦日の夕方、西の空でふたたび接近する。また、木星は金星から離れ地平高度を下げていくが、月末には水星と接近し、夕空の西の低空でならぶようになる。