探査機「フェニックス」、火星着陸に成功!

【2008年5月26日 PhoenixJPL

2007年8月に打ち上げられたNASAの探査機「フェニックス」が、米国東部時間25日午後7時53分(日本時間26日午前8時53分ごろ)に火星に無事着陸した。また、着陸後に届いた初画像から、探査機は良好な状態にあることが確認された。


フェニックスの脚をとらえた画像 太陽電池パネルの画像 着陸地点周辺の画像

(1枚目)フェニックスの脚、(2枚目)太陽電池パネル、(3枚目)着陸地点周辺のようす。クリックで拡大(提供:NASA)

米国東部時間(以下同様)25日の午後7時53分、NASAのジェット推進研究所の官制室にフェニックスから着陸を知らせる電波が届き、運用チームは喜びにわいた。

着陸の成功を受けて、NASAのマイケル・グリフィン長官は、エアバッグなしで火星着陸に成功したのは1976年のバイキング2号以来であることに触れ、「ジェット推進研究所による32年ぶり3度目の軟着陸(逆噴射で減速しながら衝撃を和らげながら行う着陸)成功に立ち会うことができ、これ以上の喜びはない」と語った。

フェニックスが送信してきた初画像には、着陸機の脚や周辺の景色などが写っている。探査機の脚は地面にめり込むこともなく、安定した状態で立っており、太陽電池パネルも全開したようすがとらえられている。また、ステレオカメラや気象測定装置も正常に展開していることが確認された。

着陸地点の周辺をとらえた画像について、フェニックスの主任研究員を務めるアリゾナ大学のPeter Smithは、「着陸地点は、われわれが予想したとおり、岩石の少ない地点でした。地表に氷は見られませんが、今後地面を掘削する探査で見ることになると思います。すべて順調に進んでいます」と話している。

なお、フェニックスは今週の火曜日以降、長さ約2.3mのロボットアームの作動という次の重要なステップにのぞむ。