ハッブル宇宙望遠鏡の15周年記念画像が公開に

【2005年5月9日 HubbleSite newscenter Newsdesk

NASAのハッブル宇宙望遠鏡が1990年に打ち上げられてから15周年を迎えたことを記念して、息をのむほどに美しい二枚の画像が公開された。

(M51の画像) (わし星雲の画像)

(上)M51の画像、(下)わし星雲。ともにクリックで拡大(提供:NASA, ESA S. Beckwith(STScI), and The Hubble Heritage Team (STScI/AURA))

公開された画像の一つは、子持ち銀河としてよく知られる渦巻き銀河、M51の画像だ。渦巻きの腕の部分には生まれたばかりの星が見えていて、黄色っぽい中心核にはより年をとった星が存在する。腕の先には、伴銀河の姿もある。もう一枚の、わし星雲の画像には、高くそびえる塔のようなガス雲がとらえられている。その長さは9.5光年、あるいは90兆キロメートルで、われわれの太陽からもっとも近い恒星までの距離のおおよそ2倍にもなる。この冷たい水素からなる雲の中で、新しい星が生まれている一方、近くにある若く高温の大質量星が放つ紫外線によって雲の塔は浸食されている。

なお記念画像以外に、ハッブル宇宙望遠鏡の新ギャラリー「Tour the Universe Through Pictures」が公開されている。ここでは千点以上におよぶハッブル宇宙望遠鏡の画像を見ることができる。ハッブル宇宙望遠鏡が過去15年間に写した画像の総数は、70万枚以上。専門家は、今後もハッブル宇宙望遠鏡の活躍に大いに期待を寄せている。