東工大とハワイ大学のグループ、太陽系より古いケイ酸塩鉱物を世界で初めて発見

【2004年4月30日 東京工業大学理工学部地球惑星科学科 宇宙化学研究室

東京工業大学とハワイ大学の研究グループが、世界で初めて太陽系の年齢(46億年)より古いケイ酸塩鉱物が隕石に含まれているのを発見したことを発表した。ケイ酸塩鉱物は地球のような惑星を構成する主要物質であるため、太陽系の起源を知る上で貴重な手掛かりになるという。

ケイ酸塩鉱物は宇宙でもっとも豊富な鉱物で、地球のような惑星を作っている物質だ。この惑星の素というべき物質がどこからやってきたのか、その直接的な証拠は今まで発見されていなかった。今回、同グループが、同位体顕微鏡という最先端分析装置を独自に開発、駆使したことで、太陽系の惑星を作ったスターダストが隕石中にわずかながら残っていることを発見したのである。測定された酸素とケイ素の同位体比から判明した年齢は、太陽系の年齢46億年より古いことになるという。

今回の発見は、我々の起源についての理解を大きく進展させる、太陽系史解明への扉を開いた研究成果だとして大きく評価されている。今後も、様々な隕石の中から超新星のスターダストなど色々な種類のケイ酸塩スターダストが発見されることが期待されている。スターダストの研究によって、その起源となった星の種類やスターダストの年齢が解明され、やがては初期の太陽系でどんなことが起きていたのかなど、興味深い情報がもたらされることだろう。

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