地球と最接近した火星をハッブル宇宙望遠鏡が撮影

【2003年8月29日 HubbleSite - NewsCenter

火星と地球が最接近した27日にハッブル宇宙望遠鏡が撮影した火星の画像が公開された。

(火星の写真)

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した火星。クリックで拡大(提供:NASA, J. Bell (Cornell U.) and M. Wolff (SSI))

左の写真は26日23時(世界時、日本時では27日8時)ごろに撮影されたもので、このとき地球と火星との間はおよそ5576万km離れていた。火星面右のほうにある山型の「大シルチス」や中央にある「ヘラス盆地」などの地形がよく見えている。

一方右は、27日10時(世界時、日本時では27日19時)ごろに撮影されたものだ。地球と火星が最も接近した前後の写真で、左の写真よりもさらに2000kmほど接近している。この11時間の間で火星はほぼ半回転しており、火星面の中央に見えている太陽系最大の火山「オリンポス山」や右に大きく広がっている「太陽湖」などの地形が目立っている。

また、どちらの写真でも、下(南極)に見られる「南極冠」も目立っている。現在火星は南半球が夏で、氷が溶けているために南極冠は小さくなっている。

最接近が過ぎたとはいえ、火星はまだまだ明るく大きく見えている。今後も当分は火星から目が離せない日々が続きそうだ。

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