NGC 5468に超新星が2つ見えている

【2002年7月30日 VSOLJニュース 091・山岡 均(九大・理)氏】

超新星は1つの銀河で数十年に1個程度の稀な現象ですが、たまに複数の超新星が同時に同じ銀河で見られることがあります。今回紹介する渦巻銀河NGC 5468(アストロアーツ注:おとめ座にある銀河。12.0等級)では、5月に山梨県の串田麗樹さんが超新星2000crを発見されました(vsolj-news 089)が、7月27日に、南アフリカのMonardさんによって新たな超新星2002edが発見されました。発見時(27.77日世界時)には16.6等ほど、翌日確認したときには0.1等ほど明るくなっています。23日撮影の画像では17.5等より明るい天体はありませんでしたが、Lick天文台の自動撮像望遠鏡KAITでは24日に撮影した画像では写っているということです。

新しい超新星は、位置が赤経14時06分38.2秒、赤緯-5度27分29秒で、母銀河のNGC 5468の中心角からおよそ55秒角東、15秒角南にあたります。串田さん発見の超新星2002crは中心から東に40秒角、北に50秒角ほどの位置でした。超新星2002edの発見画像が、
ftp://vsnet.kusastro.kyoto-u.ac.jp/pub/vsnet/SNe/sn2002ed/
に置いてありますので御参照下さい。超新星2002crも、17.5等ほどで見えています。

超新星2002crは、超新星の中でも明るいタイプであるIa型で、5月12日頃には極大14.2等ほどに達しました。今回の超新星2002edも、もしIa型ならば、同程度まで明るくなると期待されます。ただし、発見から2日間、発見時の明るさからあまり明るくなっていないため、Ia型極大前の急速増光期とは違うと考えられます。いずれにしても、今後の分光によるタイプ判別と、光度変化の追跡が望まれます。

なお、このNGC 5468銀河では、1999年にも超新星が発見されています。3-4年間で3個という例は、

銀河タイプ超新星
NGC 664SbSNe 1996bw, 1997W, 1999eb
NGC 6754SAB(rs)bcSNe 1998X, 1998dq, 2000do

がありますが、かなり珍しいものです。今回の例を含めて、母銀河はいずれも腕の開いた渦巻銀河です。開いた渦巻銀河では活発な星形成が起きていることを反映したものといえます。

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