ハッブルが写した星形成領域はクリスマスのプレゼント

【2001年12月20日 STScI Press Release

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した星形成領域 NGC 2080 は、まるでカラフルなカードのように美しい姿であった。ちょうどクリスマスに合わせたかのように鮮やかな緑と赤に彩られている。

(NGC 2080 の画像)

星形成領域 NGC 2080(画像提供:NASA / ESA / Mohammad Heydari-Malayeri (Observatoire de Paris, France))

「ゴーストヘッド(幽霊の頭)星雲」と呼ばれるこの星雲 NGC 2080 は、大マゼラン雲中のかじき座 30 星雲にある星形成領域の連鎖の中の一つである。そのかじき座 30 は、局部銀河群でもっとも大きな星形成領域だ。

画像中、赤と青の光は、水素ガスが近くの星に熱せられて放射した光である。左側の緑の光は酸素からのものだ。酸素を緑色に輝かせるために必要なエネルギーは、この画像のすぐ側にある大質量星の強烈な恒星風からもたらされている。画像中央の白いところはこれら 3 つの光が組み合わさっているところで、この星形成領域にある高温で質量の大きい恒星があることを示している。

白色の領域の中でも特に明るい 2 つの場所(幽霊の目)は、水素と酸素が非常に高温で輝いているところである。左側は高温、大質量の 1 個の星が放つ強い放射と恒星風によるものである。一方、右側ではいくつかの大質量星が塵の中に隠されていて、複雑な様相を見せている。これら大質量星の年齢は 1 万年以下だと考えられている。

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