次第に熱くなる太陽熱から地球を救え

【2001年2月8日 BBC News (2001.02.05)

太陽は、徐々に明るさを増してきた。太陽はこれからも明るさを増し、あと30億年ほどでその明るさは現在よりも40%も増すだろう。そうなれば、地球の海はすっかり干上がり、生命の存在を許さない環境になってしまうだろう。

しかし、対策はある。カリフォルニア大学の天文学者Don Korycansky氏などが提案するアイデアは、極めてシンプルなものだ。直径100キロメートル程度の巨大な小惑星を、人為的に制御して地球の近くを通過させ、その重力を利用して地球の軌道を現在より外側に変えてしまおうというのだ。そして、超長期的に地球の生命環境を維持するためには、6000年ごとに同じことを行なえばよいという。

もちろん、制御を誤って小惑星が地球にぶつかってしまった場合、それは地球上の全生物の滅亡を意味する。しかし、Korycansky氏らの主張によると、火星の環境を人為的に変えてそこに移り住むことなどに比較すればずっと容易であるし、地球の生命環境をまるごと救えるので実に効果的であるということだ。