ディスカバリー号、日本時間24日早朝に着陸予定も天候に不安

【2000年10月23日】

<リソース> ※日付は日本時間

アメリカ時間11日夜(日本時間12日朝)に打ち上げられたスペースシャトル「ディスカバリー号」(STS-92/3A)は、国際宇宙ステーション(ISS)への「Z1トラス」「PMA-3」取り付け、補給物資搬入などの任務を終え、帰路についている。

ディスカバリー号は飛行10日目のアメリカ中部夏時間10月20日午前10時8分(日本時間10月21日午前0時8分)にブラジルの首都北東部アマゾン川流域上空でISSと分離した。この日はその後アメリカの各メディアによる軌道上共同記者会見が2回行なわれた後、クルーは半日の休暇を楽しんだ。

飛行10日目の若田さんからのビデオメッセージで、若田さんは宇宙での四股踏みを披露した。([NASDA]ビデオライブラリ)

飛行11日目のアメリカ中部夏時間10月21日午後2時17分(日本時間10月22日午前4時17分)にはジョンソン宇宙センターとケネディ宇宙センターのアメリカの報道関係者との軌道上記者会見が行なわれ、この中で若田飛行士とジョンソン宇宙センターの日本の報道関係者との会見が約20分間行なわれた。([NASDA]日本の報道関係者との会見のようす)

飛行12日目のアメリカ時間10月22日、着陸が予定されていたが、着陸地点のフロリダ州ケネディー宇宙センターに安全基準を上回る横風が吹いていたために着陸は飛行13日目以降に延期となった。この日の午後、クルーはリラックスしたり、家族と通信したりして過ごした。

飛行13日目のアメリカ中部夏時間10月23日午前6時(日本時間10月23日午前8時)現在では、着陸地点のフロリダ州ケネディー宇宙センターの天候は22日と同様の横風が吹いており、さらには雲や雨の懸念もあるため、ディスカバリー号はカリフォルニア州のエドワーズ空軍基地へ着陸することになるかもしれない。エドワーズ空軍基地の方は雲と雨の懸念があるが、天候は快方に向かうと予報されている。

だが、シャトルがエドワーズ空軍基地に着陸した場合、打ち上げ地点のケネディー宇宙センターへの輸送のために100万ドル以上の資金と約1週間の期間が必要となってしまうため、NASAはできるかぎりケネディー宇宙センターに着陸させたがっている。

なお、エドワーズ空軍基地からケネディー宇宙センターへのシャトルの輸送は、特別仕様のボーイング747型航空機の背にシャトルを載せて空輸することになる。

アメリカ時間10月23日のシャトルの着陸チャンスは、ケネディー宇宙センターへ2回、エドワーズ空軍基地へ2回の計4回。

ケネディー宇宙センターへの着陸チャンスは、アメリカ中部夏時間午後0時43分(日本時間24日午前2時43分)に軌道離脱燃焼してアメリカ中部夏時間午後1時51分(日本時間24日午前3時51分)に着陸、およびアメリカ中部夏時間午後2時21分(日本時間24日午前4時21分)に軌道離脱燃焼してアメリカ中部夏時間午後3時28分(日本時間24日午前5時28分)に着陸の2通り。

エドワーズ空軍基地への着陸チャンスは、アメリカ中部夏時間午後2時15分(日本時間24日午前4時15分)に軌道離脱燃焼してアメリカ中部夏時間午後3時32分(日本時間24日午前5時32分)に着陸、およびアメリカ中部夏時間午後3時51分(日本時間24日午前5時51分)に軌道離脱燃焼してアメリカ中部夏時間午後4時58分(日本時間24日午前6時58分)に着陸の2通り。

以上の4通りであるが、最終的な決定は、天候の状態を見ながら決定されることになる。

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