MGSの観測により、火星の内部構造が明らかになった

【2000年3月14日 NASA MGS (2000/3/10)

マーズ・グローバル・サーベイヤー(MGS)の観測により、火星の経度0度線に沿った内部構造が明らかになった。同機の観測による重力計データや地勢図等のデータから、地殻に相当する領域の厚さなどの分布がわかってきた。

 

(上画像)
火星経度0度に沿った地殻の厚さ分布図。一番右の点が火星南極、左側の点が火星北極を表す。表面の色は高度分布に対応しており、青が高度の低い領域、赤が高い領域である。大別して2つの高度領域に分けられるが、その遷移領域は北半球中緯度付近(緑と青の境界付近)に相当している。

一方、地殻の厚さは、北半球では平均40km程度であるのに対し、南半球では平均70kmと厚い。その境界は赤道付近(黄色から緑に変わるあたり)にある。これらの分布は地球の地殻分布を推定する際にも用いられる重力異常の値から求められる。

なお、以下のページにはその他の詳細な報告と画像が紹介されている。
Mars Global Surveyor Reveals the Internal Structure of Mars