HSTがとらえた超新星1987Aを囲む輝くリングの最新画像

【2000年2月17日 NASA/STScI, STScI-PRC00-11 (2000/2/16)

超新星1987Aを囲むリング

(左)このハッブル宇宙望遠鏡が広角惑星カメラ2を用いて2月2日に撮影した画像は、大マゼラン星雲にある超新星1987Aを囲む輝くガスを捉えている。このガスははじめ、超新星爆発時の強烈な光により励起されて輝きはじめ、その後10年間は徐々に暗くなってきていたが、今その一部に超新星爆発で発生した衝撃波が到達し、その衝撃により熱せられ、輝き始めている。

(右)画像処理により、新しい4つの明るい部分を強調したもの。この部分は、衝撃波との接触で超高温に熱せられたガス。右上にある最も明るい部分は1997年にも見られた。天文学者たちは、リングの他の部分も輝き始めるのを数年間待ちつづけていた。これは、ドラマティックで激しい衝突劇が始まったことを示す確かな証拠。この衝突は今後2〜3年続き、これにより超新星1987Aを囲むリングは強力なX線および電波源となる。

なお、左右の画像ともに可視光によるもの。リングのディティールの強調のためにコンピュータによる画像処理が行われている。