2000年で最も早い初日の出は、南極で見られる!

【1999年12月22日 佐藤 勲 氏 ONM No.495】

12月16日付の国立天文台ニュースNo.315に、「2000年の初日の出はどこが早いか」という記事があった。 これについて、佐藤勲氏(satoois@cc.nao.ac.jp)は次のように述べている。


実は、国立天文台ニュースNo.315の内容は、過日某テレビ局が報じたものと良く似た内容なのだが、私は当初から、南極大陸のある場所が最も早いのではないかと考えていた。 そこで詳しい計算の結果、キリバスやニュージーランドよりも、南極大陸のある地点の方が早いことを突き止めた。

2000年の初日の出

南極大陸は、夏に当たっていて、大気差と太陽の視半径を考慮すると、南緯66°より南の地域では、1日中太陽が地平線上にあって、日の出は見られない。 従って、南緯66°より北にある南極大陸の部分で、日の出が見られることになる。 計算の結果、東経135°、南緯66°の付近に小さな半島があって、この半島の根元では、西暦2000年を迎える直前に日の入りとなり、直ちに日の出となる場所が存在するのである。 これは、日本時間では、ちょうど西暦2000年1月1日午前0時ごろのことであり、キリバスのカロリン島より40分以上早い。