天体望遠鏡用デジタルカメラアダプター

【1999年4月2日】

米ミード社の自動導入望遠鏡の輸入・販売をおこなっているミック・インターナショナルから、デジタルカメラを望遠鏡に接続するアダプターが発売中だ。これは、望遠鏡の接眼鏡(アイピース)を通して撮影するアダプターで、月や惑星の拡大撮影が簡単にできる。
デジタルカメラは、バルブ撮影ができないので星雲や星団を撮影することは出来ないが、月や惑星ならば十分に明るいので撮影が可能だ。そこで問題となるのが拡大率だ。デジカメの最大望遠では月や惑星の表面を写すには不充分で、望遠鏡の接眼鏡を通した間接撮影が必要になってくる。接眼鏡部分にカメラのレンズを当てて撮影するのだが、この際にデジカメを正しい位置に固定するのが、この「デジタルカメラアダプター」だ。

side view eyepeace plate degital camera

左より、カメラアダプター本体、アイピースをとりつけたところ、アイピースとアダプターを望遠鏡にとりつけたところ、カメラをとりつけたところ。

このアダプターは、アメリカンサイズのアイピース(*1)に固定する形になっていて、デジカメのレンズとアイピースの位置関係を微調整できるようになっている。対応デジカメはカメラの底部に三脚ネジ穴があるものならば、ほとんどの機種対応している。
最後に問題になるのが露出だ。画面いっぱいに月面を写す場合は問題ないが、中央に惑星がポツンとある場合などは通常露出過多になる場合が多い。この際の露出調整はデジカメによって異なるので注意が必要だ。あらかじめ、テストをして手持ちのデジカメで撮影可能かどうか確かめておく必要があるだろう。
「デジタルカメラアダプター」は、全国の望遠鏡販売店およびカメラ店で発売中で、定価は12,000円。

(*1)アメリカンサイズのアイピース
直径31.7mmの接眼鏡。古い望遠鏡や小口径の望遠鏡などは24mm径のアイピースが多い。