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双眼鏡の使い方

双眼鏡 天体観察を楽しむためには、双眼鏡があると便利です。

双眼鏡を使うと天体を大きくできるだけでなく、より暗い天体を見ることができるようになります。たとえば肉眼ではぼんやりとしか見えない星雲・星団でも、双眼鏡を使うと細かい部分まで見えてきます。

双眼鏡を使うとスターウォッチングの楽しみが増えるので、これから天体観察を始めたいと思っているなら買っておいて損はありません。

STEP 1 双眼鏡の選びかた

一口に双眼鏡といっても、オペラグラスから据え付け型まで様々なものがあります。しかし、天体観測にベストなのが、口径(レンズの直径)4cm、倍率10倍、通称10×40と呼ばれるものです。

初心者にお勧めなのが軽くて使いやすいビクセンのアルティマZ10×42と、アスコットZE10×40です。

STEP 2 使い方 眼幅合わせ

眼幅の合わせ方 双眼鏡で天体を見るときにはいくつかコツがあります。

最初に双眼鏡を覗いて視野の円が1つに重なるように、接眼部の幅を合わせます。この幅が合っていないと、天体を見ていて目が疲れます。一度合わせたら、双眼鏡の折り曲げ部に目盛りがついているので印をつけておくと良いでしょう。

STEP 3 ピント合わせ

次にピントを合わせます。どんなに遠くの景色でも星とはピントが違うので、星を見ながらピントを合わせます。ピント合わせは以下の順番で行います。

ピント調整リング (1) 双眼鏡で明るい星を見る。

(2) 折り曲げ部にあるピント調整リングを回し、視度調整リングのない側でピントを合わせる。この時視度調整リングの側の目は閉じておく。

視度調整リング (3) 視度調整リングでピントを合わせる。この時、視度調整リングと反対側の目は閉じておく。

一度ピントを合わせれば、天体を見ている限りピントを合わせ直す必要はありません。ただし大勢で双眼鏡を使う場合は、人が変わるたびにピントを合わせ直さなくてはいけません。

STEP 4 手ぶれ防止

観察の姿勢 双眼鏡の楽しいところは、自由に好きなところを見ることができることです。ただし、手持ちでは視野が揺れて、天体の細かいところまで見る事はできません。彗星の様な淡い天体を見るときには、この手ぶれを少なくする工夫が必要です。特別な器材が無くても、手すりなどに寄りかかるだけでも効果があります。

しかし、もっとも効果的なのは、ビノホルダーを使って写真用三脚に双眼鏡を取り付けることです。

三脚は、背が高く、ガッチリしたものを選ぶようにしましょう。

STEP 5 天体を探す

満天の星の下で双眼鏡を空に向けると、これでもかと言ったほどに星が見えてきます。それだけに目的の天体を探すのにも多少のコツが必要です。まず、双眼鏡で見える範囲を把握しておきます。たとえば月を見ても意外に大きく見えます。双眼鏡で見ることのできる範囲は意外と狭いものです。

双眼鏡で見て楽しめる明るい星雲・星団のいくつかを紹介しておきましょう。

各図の視野円は、アルティマZ10×42で見たときに見える範囲で、図の星もアルティマZ10×42で見える9.9等星まで表示してあります。

よりくわしい解説は『メシエ天体ガイド』をご覧ください。

アストロアーツオンラインショップでは手軽なものから自動手ぶれ補正装置がついた本格的なものまで、様々な双眼鏡を取り扱っています。