編集後記


本誌各号の編集後記を掲載。

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■2004年12月

雑誌 vs インターネット?

 9月末、ビクセンさんからお誘いをいただき、「TEPCOひかり」の運営するcasTYというコンテンツサイトのストリーミング配信番組にゲスト出演した。ビクセンが担当する配信時間枠は、天体望遠鏡の使い方や、天体写真の撮り方といった話題を中心としたもの。生配信中に掲示板に書き込まれる視聴者からの質問にその場で答えていくなどのしかけがあって、ネット配信ならではのコミュニケーションがなかなか面白い(やるほうは大変でしょうが)。今回は秋の星空めぐりがテーマということで、ゲストとしてお声をかけていただいた、というわけだ。

 スタジオは都内某所の「ひかり荘」(場所は秘密ということらしい)。ここでは24時間365日、いろんな人が出てきて動画を生配信しているという。見ればお笑いタレントから、カルチャー系の先生、モデル、主婦、その他いろいろ、とにかく何でもあり、といった感じ。それを延々と流している。情報は編集されずにすべて生。すべてがライブ、やったら終わり。編集者不在のメディアである。毎月締切に追われ、日々原稿をまとめたり間違いを直したりしている編集部とは別世界だ。

 雑誌とネットは、メディアとしての性格が対照的であるため最近やたらと比較される。雑談の中で「これからはネットの時代だよなあ」みたいなことを、実感を込めて言われると寂しさも感じるものだが、一方で納得せざるを得ない面も多々あるわけで、この時代、雑誌で伝えるべきは何なのか、と自問自答の日々である。だがしかし、雑誌とネットは、決して対決の構図ではなく、紙は紙、電子は電子の長所と短所がそれぞれあって、得意とするところがそれぞれ違う(と、思っているから今もこうして雑誌をやっているわけだ)。星ナビが創刊4年を迎えた今、まだまだ雑誌としてやっていく、という決意を新たに、見直したいところは見直して、次号からは今までとは少し違った星ナビをお届けしていく予定である。

 で、ひかり荘ではその日何をやったかとういうと、ステラナビゲータ7での星空案内、そして天気が良かったので庭先の望遠鏡からの月面中継、その他質問コーナー等々で、あっという間の3時間生配信でした。

(編集長・大川)

「ひかり荘」配信はこんな感じ

星ナビからは編集長・大川(中央)と編集人・川口(右)のふたりで出演。
左はビクセンの坂口氏。

TEPCOひかり → http://www.tepco.ne.jp/

 



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