編集後記


本誌各号の編集後記を掲載。

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■2004年1月

 先日、自宅で古いノートブックパソコンを起動してみた。購入したのは7〜8年前になるだろうか、液晶画面はモノクロ、ハードディスクは500MB、重さは3キロ近くもある骨董品である。幸い致命的な故障はないようで、起動音に続きカラカラと音をたてながら昔のデスクトップ画面が現われた。ハードディスクのなかをみると、当時のメモや原稿、住所録のファイルなどが、フォルダのなかに散らばっている。そうしたファイルを開いてみると、不思議なもので当時のできごとや情景などが、次々と頭のなかに浮かんでくる。もちろん、なかには思い出したくない記憶まで甦らせてくれたけれども……。

 ところで昔の記憶をたどるのにもっと有効な手段は写真だろう。幼いころや学生時代の顏、友人たち、旅先やイベントの風景など、写真はタイムカプセルとして、歳を重ねていくごとにその数を増やしていく。最近はデジタルカメラ全盛だから、ハードディスクやCD-Rなどにデジタルデータとして思い出を保存している人が多いだろうか。

 本誌でも何度か告知しているが、10月上旬より『星ナビ 思い出の彗星フォトコンテスト』を行なっている。これは来年の春に相次いで接近するリニア&ニート彗星にちなみ、読者の方にこれまで撮影した彗星の写真に、その彗星を撮影したときの当時の思い出を書き添えて送っていただく、というウェブ上でのコンテスト企画だ。おかげさまでこれまでたくさんの応募があり、順次ホームページ上で公開している。
応募作品を整理していると、なかにはふと作業する手がとまり、自分自身の思い出を彷彿させてくれるものに出会う。たとえば、1974年のコホーテク彗星(1973 E1)などは、北陸の冬の貴重な晴天の日に、見晴らしのいい河川敷まで歩いて見に行ったものだし、「今世紀最大の彗星」という予想でありながら、それほど明るくならず、失望感も味わった。今となれば懐かしい思い出である。

 なお、コンテストの締切は今月末日まで。アルバムのなかに古い彗星の写真をしまってある方はぜひ送ってください。

(敬)

ホームページ画像
「思い出の彗星フォトコンテスト」には続々と作品が応募されてきています。順次公開中。
応募したアナタも、応募していないアナタも要チェック!

※募集は2003年12月31日をもって終了いたしました。
たくさんのご応募、ありがとうございました。



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