2016年

31日に地球と最接近する火星の赤さ、明るさが際立つようになってきた。宵のうちはあまり高くないため気が付きにくいが、深夜に南の空に見える鮮やかな輝きには、きっと目も心も奪われるだろう。火星と並ぶもう一つの赤い星、さそり座のアンタレスと見比べてみたい。さらに、2つの星の近くにある土星も見やすくなってきている。

今月もう一つの注目は、6日未明に活動がピークとなるみずがめ座η流星群だ。平日の早朝ではあるものの、月明かりの影響のない好条件で観察できるので見逃せない。旅行中の方は安全に留意しながら、旅先での流れ星観察を楽しんでみてはいかがだろうか。

明け方の東の空にはパンスターズ彗星も見えている。やや低めなので、見晴らしの良いところで双眼鏡を使って探してみよう。

図は、15日の午後8時頃に、南に向かって見上げたときの星空です。
月初めは午後9時頃に、月末は午後7時頃に同じような星空になります。

5月: パンスターズ彗星が5等台
6日（金）: みずがめ座η流星群が極大
8日（日）: アルデバラン食
15日（日）: 月と木星が接近
22日（日）: 月と土星が接近
22日（日）: 火星がさそり座で衝
31日（火）: 火星が地球と最接近

カレンダー（月齢と天文現象の一覧）

水星

	上旬	中旬	下旬

等級	4.3	4.0	1.8
視直径	11.6″	12.0″	10.4″
星座	おひつじ	おひつじ	おひつじ
現象	9日太陽面通過 10日内合 14日金星の南を通る 22日留