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2015年 木星とガリレオ衛星

縞模様や大赤斑、ガリレオ衛星を見よう

縞模様と大赤斑

天体望遠鏡で木星を見ると、縞模様があるのがわかります。口径5cm程度の小型望遠鏡でも、目立つ2本を確認できるでしょう。

口径が大きくなると、さらに多くの縞模様が見えてきます。気流が安定しているとき(風がないとき)や木星が空の高いところにあるときのほうが条件良く見えるでしょう。

さらに、大赤斑という模様も見えるかもしれません。大赤斑は地球2個分もの大きさがある、巨大な台風のようなものです。木星は約10時間で自転しているので、大赤斑が裏にまわっていることもあります。タイミングを見計らって観察するようにしましょう。

大赤斑が中央付近に見える日時(6〜7月、20〜22時ごろのもののみ):
6月:2日 21時00分 / 7日 20時10分 / 9日 21時50分 / 14日 21時00分 / 19日 20時10分 / 26日 21時00分 / 7月1日 20時10分

投稿画像ギャラリー:木星

木星の表面の模様

探査機カッシーニが撮影した木星。縞模様や大赤斑(右下の赤い渦巻き)が見える。左下の黒い丸は衛星の影。クリックで拡大((c) NASA/JPL/University of Arizona)

ガリレオ衛星

木星には60個以上の衛星が見つかっています。そのうちイオ、エウロパ、ガニメデ、カリストは大型の衛星で、双眼鏡や小型望遠鏡でも存在がわかります。1610年にガリレオが発見したことから、この4つはとくにガリレオ衛星とも呼ばれています。

ガリレオ衛星のうち、一番木星に近いイオはわずか2日弱で木星の周りを1回りします。一番外側のカリストも1回りするには約17日ほどしかかかりません。このため、ガリレオ衛星の位置は目まぐるしく変化します。木星の裏に回ったり木星の影に入ったりして、見えなくなっていることもあります。

衛星の位置を図に示したので、観察の際の参考にしてください(1:イオ/2:エウロパ/3:ガニメデ/4:カリスト)。なお、図は上が北になっています。天体望遠鏡では像が回転していることが多いので見比べるときには注意しましょう。

また、2015年はガリレオ衛星の相互現象が見られます。地球から見て衛星同士が重なったり、衛星の影に他の衛星が隠されたりする現象で、天体望遠鏡を使うと明るさの変化として観測することができます。詳しくは「衛星の相互現象」ページをご覧ください。

ガリレオ衛星の位置(6月 20時)

ガリレオ衛星の位置(6月 20時)。クリックで拡大(『アストロガイド 星空年鑑 2015』より)

ガリレオ衛星の位置(2月 1時)

ガリレオ衛星の位置(2月 1時)

ガリレオ衛星の位置(3月 22時)

ガリレオ衛星の位置(3月 22時)

ガリレオ衛星の位置(4月 20時)

ガリレオ衛星の位置(4月 20時)

ガリレオ衛星の位置(5月 20時)

ガリレオ衛星の位置(5月 20時)

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