よくある質問と回答
(オートガイド)

オートガイド

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オートガイドの処理を確認したい場合や、ガイドが正しく行われない場合には、オートガイドの技術的な情報をまとめたテクニカルリファレンスもご覧ください。

ディザリングガイドに対応しているか?

ステラショットのオートガイド制御でディザリングガイドはできますか?

はい。1.5dアップデータで対応しました。

最新のアップデータをインストールしてください。ディザリングガイドに関する詳細は、「はじめてのステラショット #6 ディザリング撮影」をご覧ください。

ガイドカメラと接続できない

オートガイダーのメーカーを選んで「接続」をクリックしても接続ができません。

下記の通り、対応機種やドライバー等を確認してください。

  • 対応機種を確認してください。アップデータのインストールが必要な機種もあります。
  • 接続ケーブルの断線等、PCとの接続を確認してみてください。他のガイドソフトで接続できる場合は、PCとの接続は確立されています。
  • オートガイダーのドライバーがインストールされているかどうかをご確認ください。すでにインストールされている場合は、インストールし直すか、オートガイダーの製品サイトなどで最新のドライバーがリリースされているかどうかをご確認ください。
  • ガイドカメラへのバスパワー出力が足りない可能性があります。電源出力に対応していないUSB Hubを使用しているときは、電源出力に対応しているUSB Hubに変更するか、ガイドカメラをパソコンに直接接続してください。一部パソコンについては直接接続をしても電源供給がうまくいかない場合があります。その場合はお使いのPCのメーカー等にご相談ください。

オートガイド画面「リアルタイム」モニターに星が写らない

ステラショットとガイドカメラを接続しましたが、「リアルタイム」画面に何も写りません。

下記の通り、ガイド鏡のピントやモニターの設定等を確認してください。

  • ガイド鏡のピントが合っていない可能性があります。「リアルタイム画面」を拡大してガイド星のピントをチェックし、ピントを厳しめに調整してみてください。まず地上の遠くにある明かりで合わせるという方法もあります。
  • 感度や露出不足が考えられます。モニター下の「ゲイン」を100%、「露出[秒]」を1〜2秒に設定してみてください。
  • ガイド鏡の対物レンズが汚れていたり結露している可能性があります。ガイド鏡の汚れや結露をふき取ってください。
  • 画面が明るすぎたり、ノイズが多すぎる可能性があります。「REF画像取得」→「ダーク取得」を行ってみてください。
  • 何らかの原因でモニターへの出力がなされていない可能性があります。カメラの前に光をかざして画面に変化があるかどうか確かめてください。
  • オフアキシスガイダーを使用している場合、ガイド星に対して主鏡の口径比が大きい(=視野が暗い)問題が考えられます。別途ガイド鏡を使用してください。

QHYCCDのオートガイダーで「ゲイン」最大値が小さくなった

ステラショットを1.5g以降にアップデートした後、QHYCCDのオートガイダーでオートガイド画面の「ゲイン」で設定できる最大値が小さくなってしまった。そのためにリアルタイム画面の写りを明るくできない。(2018/08/22 本項追加)

オートガイド画面

メーカー提供の制御モジュールの更新による変更です。「露出」を長くしてください。

QHY5L-II-MおよびQHY5L-II-Cで、QHYCCD提供の制御モジュールの更新により、ゲイン最大値が100から29に変更されています。ゲイン最大値に変更に伴い、感度が7割程度になっていることを確認していますので、「ゲイン」を最大にしてもリアルタイム画面の写りが悪い場合には、露出不足を補うために「露出」の値を1.5倍程度に長くしてください。

キャリブレーションがエラーになる

以下の項目を確認してください。

  • ガイド鏡の取り付けネジの緩み、赤道儀のクランプの緩みがないか確認する
  • ガイドケーブルの接続を確認する
    • ケーブルが抜けていないか
    • 接触不良や断線になっていないか(ケーブルを替えてみる)
    • ケーブルが適切なものか(ガイドカメラに合ったケーブルを使用する)
  • 赤道儀側の設定を確認する
    赤道儀側で各種パラメータを変更できる機種(※)の場合、ハンドコントローラの設定を以下のように変更します。
    (※ビクセン STAR BOOK TEN、セレストロン Celestron NexStar+、スカイウォッチャー SynScanなど)
    • オートガイドレートを初期値にする
    • アンチバックラッシュをOffやOなどに設定する
    • PECをOffにする

    変更しても改善されないときは工場出荷状態に戻してみてください。

    • タカハシTemmaシリーズでガイド駆動の速度が設定可能な場合は「低速」に設定する。
  • ガイドカメラのゲイン/露出を調整する
    「オートガイド」画面の「リアルタイム」モニターに恒星が写るように「ゲイン」「露出」を調整します。この時、背景が明るくなりすぎないように注意してください。
  • 恒星がしっかり写るようにガイドカメラのピントを合わせる
  • 望遠鏡を高度30度以上、かつ天の赤道付近に向ける
    天の赤道付近では恒星の赤経方向の移動量が大きくなるので、キャリブレーションの精度が上がります。
  • 「オートガイド設定」ダイアログ(「オートガイド」画面→「設定」ボタン)の設定を下記のように変更
    • 「パルス発生間隔」:1000m秒
    • 「最大回数」:200回
    • 「最大移動ピクセル」:4ピクセル
    • 「キャリブレーション時にパルス出力で方向を確認」:On
    • 「方向確認パルス」:500m秒
    • 「方向確認移動量」:
      • Temmaシリーズ:60秒角
      • ビクセン STAR BOOK TEN、セレストロン Celestron NexStar+、スカイウォッチャー SynScanなど:120秒角
    • 「パルス出力」:「ガイド端子」または「望遠鏡の微動」が正しく選択されているか確認(標準では「ガイド端子」)

画像マッチングに失敗する

画像マッチングに失敗してしまいます。

下記の通り、ガイド星の数やオートガイド設定等を確認してください。

  • 「設定」パネルに入力したオートガイダーの焦点距離が正しいか確認してください。
  • 画像マッチングには4つ以上のガイド星が必要です。ガイド星が暗すぎるとうまくとらえられないため、感度と露出がじゅうぶんになるよう、「ゲイン」を100%、「露出[秒]」を1〜2秒に設定してみてください。
  • ガイド鏡が主鏡と5度以上ずれている場合は、マッチングができません。ずれを5度以内にしてください。

ガイドがうまくできない

ガイドを「開始」した後に問題が起こってうまくいきません。

キャリブレーションが完了していることを確認してください。

「オートガイド設定」ダイアログ「ガイドパルス」欄の「赤緯/赤経パルス」に自動入力されているパルス時間が長すぎないか確認してください。この値が適正でない場合は、キャリブレーション段階から問題が起こっている可能性があります。

アグレッシブネスの設定値などを確認してください。

オートガイド画面下部の「赤経/赤緯アグレッシブネス」や、「オートガイド設定」ダイアログの「パルス発生しきい値」を調整してハンチング(過修正による引き戻しすぎなどのぶれ)が起こらない設定を探してください。

赤道儀のアンチバックラッシュを調整してみてください。

赤道儀のアンチバックラッシュの設定値が大きい場合など、キャリブレーション後の設定値が適正な値にならない場合があります。お使いの赤道儀のマニュアルを参照のうえアンチバックラッシュの設定を0に設定し、徐々に大きくするなど微調整しながら、合わせてキャリブレーションをやり直してみてください。

以下の時はキャリブレーションをやり直す必要があります。

  • オートガイダーを変えたとき
  • ガイド鏡の焦点距離を変更したとき
  • 赤道儀を変えたとき
  • 「オートガイド設定」ダイアログの「パルス出力」で、「ガイド端子」と「望遠鏡の微動」を切り替えたとき

ガイド中にずれが大きくなる

ガイドをしていてもずれの修正が効かず、ずれが大きくなっていきます。

赤道儀の設置状態を確認してください。

風が強いときは、ずれが大きくなります。ガイド鏡や赤道儀がぐらついていないか取り付けや設置の状態を確認してください。

シュミットカセグレン鏡筒では、オートガイドが正常でもミラーシフト(振動などによる主鏡のわずかな移動)により星像が流れる/ずれていくことがあります。この場合は、ミラーロック(ミラークラッチ)の導入で問題を回避できます。

ガイドをしても撮影した画像が流れる

ガイドを行うと、「ガイド経過画面」では正常なのに撮影画像では星が流れて写ってしまいます。

まず、ガイド鏡がきちんと固定されているか確認してください。

ガイド鏡の焦点距離が主鏡の焦点距離に対して合っているか確認してください。

主鏡の焦点距離が長い場合、ガイド鏡の焦点距離も長くしてください。(*ガイド鏡の焦点距離を主鏡の焦点距離の1/3〜1/2のものに変更してみる。例:主鏡の焦点距離:2000mm、ガイド鏡の焦点距離:800mm)

ハンチング(過修正)が発生する

インターバルが露出時間より長く設定されているか確認してください。

オートガイド画面の「露出[秒]」が「インターバル[秒]」より長く設定されているとハンチングが起きます。必ず「インターバル」の方を長くするようにしてください。

「赤経/赤緯アグレッシブネス」「パルス発生しきい値」を小さくしてみてください。

オートガイド画面下部の「赤経/赤緯アグレッシブネス」や、「オートガイド設定」ダイアログの「パルス発生しきい値」を小さく設定してみてください。

ずれが修正されない

ガイド中のずれが修正されません。

オートガイド画面下部の「赤経/赤緯アグレッシブネス」を大きくしてください。

キャリブレーションをやり直してください。

赤道儀のアンチバックラッシュを調整してみてください。

赤道儀のアンチバックラッシュの設定値が大きい場合など、キャリブレーション後の設定値が適正な値にならない場合があります。お使いの赤道儀のマニュアルを参照のうえアンチバックラッシュの設定を0に設定し、徐々に大きくするなど微調整しながら、合わせてキャリブレーションをやり直してみてください。

ガイドしても流れる

ガイド鏡や主鏡のゆるみをチェックしてください。

キャリブレーションが完了していることを確認してください。

「オートガイド設定」ダイアログの「赤緯/赤経パルス」に自動入力されているパルス時間が長すぎないか確認してください。この値が適正でない場合は、キャリブレーション段階から問題が起こっている可能性があります。

アグレッシブネスの設定値などを確認してください。

「赤経/赤緯アグレッシブネス」や、「オートガイド設定」ダイアログの「パルス発生しきい値」を調整してハンチング(過修正による引き戻しすぎなどのぶれ)が起こらない設定を探してください。

ガイド中にグラフの背景が赤くなる/ガイド星が見つからなくなる

天候などによりシーイングが悪くなっていないか確認してください。

ガイド鏡が結露していないか確認してください。

ガイド中に赤道儀が止まる

追尾を再開してください。

赤経方向の安全ロック機構がある赤道儀(セレストロンAdvanced-VXなど)の場合、赤道儀に設定されている許容範囲を超えると赤道儀が止まります。止まってしまった場合、赤道儀のハンドコントローラーを操作して追尾を再開させてください。赤道儀の操作についてはそれぞれの赤道儀の説明書をお読みください。