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2005年7月19日 21P/ジャコビニ・チンナー彗星とヒヤデス星団が接近

(説明図)
ステラナビゲータ Ver.7 で作成

周期およそ6年でめぐる周期彗星の21P/ジャコビニ・チンナー彗星が、夜明け前の東天に姿を見せはじめており、おうし座の中ほどを通過していくのが見られる。といっても彗星の明るさが10等と暗いうえに、おうし座も夜明け前の東天に低いので好条件とは言いがたいが、この彗星は10月8〜9日ごろのりゅう座γ流星群(ジャコビニ流星群)の母天体としても有名なものなので注目してみてほしい。

もっとも見やすいチャンスは、7月19日から20日にかけ、ヒヤデス星団の中にある赤い1等星アルデバランに1度弱まで接近するころで、望遠鏡ならアルデバランを手がかりにすればすぐ見つけられるだろう。ただし、おうし座が夜明け前の東天低く姿を見せたばかりのところなので高度は低く、東の空が低空まで開けた夜空の暗い場所で見るようにしなければならない。

写真としても狙いどころだ。頭部のイメージはわりとしっかりしていて、これに細い尾がのびている姿が比較的とらえやすい。望遠レンズでガイド撮影すれば、青くぼんやりひろがったジャコビニ・チンナー彗星の姿が写しだせることだろう。