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ふたご座流星群(2015年)

冬の定番天文現象「ふたご座流星群」。12月14日から15日ごろに多くの流れ星が見られます。

今年は深夜にピークとなり、しかも月明かりの影響がない絶好条件! 全天あちらこちらに流れ星が飛びます。

寒さ対策を万全に、安全やマナーに気をつけて、ぜひ夜空を見上げてみましょう。

一番の見ごろは14日宵から15日明け方

極大時刻は15日午前3時

2015年のふたご座流星群の流れ星が最も多く流れる「極大時刻」は、12月15日午前3時ごろと予想されています。つまり、12月14日の宵から15日の明け方にかけての夜が一番の観察チャンスです。

流星群の流れ星は放射点(→ 解説)の高度が高いほどたくさん見えるようになります(飛ぶ流れ星の数が同じと仮定した場合)。ふたご座流星群の放射点は14日から15日に日付が変わるころに頭の真上あたりに上ります。したがって、極大時刻と重なる15日の未明ごろ、とくに多くの流れ星を見ることができるでしょう。

※アニメーションは22時から4時までのシミュレーションですが、実際には19時くらいから5時くらいまで観察が可能です。

月明かりの影響がない好条件

流れ星の観察は町明かりや月明かりの影響を大きく受けますが、今年は12月11日が新月なので14日ごろの月は宵の早い時間帯に沈んでしまいます。夜空には月明かりの影響がありません。

14日深夜22時から15日明け方4時まで、南の空を眺めた様子。場所の設定は東京(ステラナビゲータでシミュレーション)。

›› アストロアーツYouTubeチャンネル [YouTube]

近年で最高の観察条件!

もともと、ふたご座流星群は

  • 活動が安定しており、流星数が多い
  • 冬至前の、夜が長い時期に見られる
  • 放射点が一晩中地平線上にあり、深夜に高く上る

という理由から、一年のうちで最も多くの流れ星が見られると期待される流星群です。極大時刻と月明かりの影響は毎年変わりますが、今年は「極大時刻が日本の夜間」「月明かりの影響がない」とダブルで好条件です。近年で最高の観察条件ですから、絶対に見逃せません。極大時刻と月明かりの好条件が揃うのは、次回は2023年もしくは2026年になります(下記「参考リンク」参照)。

見える数の予想

町明かりが少なく、見晴らしのよい空が開けた場所であれば、極大となる15日未明には1時間あたり50個以上の流れ星が見えると予想されています。もしかすると100個に達するほどの、かなり活発な活動が見られるかもしれません。

町明かりがある郊外でも1時間あたり20個程度は見えるでしょう。ふたご座流星群の流れ星は明るいものも多いので、市街地でも1時間あたり10個ほどは見える可能性があります。

その前後の日の場合、流れ星の数は減ってしまいますが、それでも普段の(活発な流星群のない)時と比べれば流れ星を目にできる可能性が高い時期です。夜更かししたり遠くまで出かけたりできないという方も、あきらめずに空を見上げてみてください。

参考リンク:

観察のポイント

全天を広く見渡そう

流星群の流れ星は放射点を中心として四方八方に飛んできますが、いくつもの流れ星の流れた跡をたどっていくと放射点で交わるのであって、実際には空のいたるところに流れます。したがって、放射点の方向だけをじっと見つめるのではなく、空を広く見渡すのがポイントです。広場や校庭、河川敷など、視界の開けたところがよいでしょう。

住宅地や自宅ベランダなど視界があまり開けていないところでは、町明かりの影響を避けるために街灯がない方向や天頂方向を眺めれば、流れ星が見つけやすくなります。

この時期、宵のころであれば西の空に「夏の大三角」、天頂付近に「秋の四辺形」、北から東の空に「カシオペヤ座」や「プレアデス星団(すばる)」などが見えています。深夜になると放射点のある「ふたご座」が天頂に、「冬の大三角」や「オリオン座」が南の空に広がり、華やかな星々が流れ星の通り道を彩ります。明け方には南東の空に「しし座」が上り、木星や金星のまぶしい輝きも目につきます。こうした星座や惑星を楽しみながら、流れ星が飛ぶのを待ってみましょう。

モバイルアプリで星座探し

流れ星を待つ間は、星座探しをしてみましょう。iOS用の「iステラ」「iステラHD」やアンドロイド用「スマートステラ」などのモバイルアプリを使えば、星や星座の名前がすぐにわかります。

※まぶしくないように、画面の明るさを調整しておくとよいでしょう。

他の製品は ›› モバイル製品情報

モバイル製品情報

14日深夜22時から15日明け方4時まで、空全体に流れ星が飛ぶ様子。場所の設定は東京(ステラナビゲータでシミュレーション)。

15日未明3時に、南→東→北→西→南の空を眺めた様子。場所の設定は東京(ステラナビゲータでシミュレーション)。

流星群を撮影したいなら必読!「星ナビ12月号」/撮影講習会も

星ナビ2015年12月号「絶対流れる「ふたご座流星群」」

天文雑誌『星ナビ』2015年12月号でふたご座流星群を10ページ大特集。特に撮影について、カメラや必要な機材、オススメの構図などを詳しく解説しています。

天文講習会「ふたご座流星群を撮る」また、12月12日(土)には東京・池袋で「流星を撮影してみよう!直前 ふたご座流星群撮影入門」講習会を開催。構図の決め方や撮影に必要な機材、撮影のポイント、撮影後の画像処理などについて、初めての人にもわかりやすく解説します。

寒さ対策を万全に

寒さ対策は、ふたご座流星群の観察で一番大切なことといえるかもしれません。寒いと注意力や判断力が低下し、落ち着いて空を見上げるのが難しくなったり動作が鈍って思わぬ事故につながったりすることもあります。

  • 重ね着をし、帽子やマフラー、手袋などの防寒具も
  • 携帯カイロ、夜食、温かい飲み物なども準備
  • 家の近くで見るのであれば、無理をせず時々室内で休憩を
  • ヒーター等を利用の場合は明かりや音、安全に気をつけて

15分くらいは見続けてみよう

1時間に数十個の流れ星が見えるとすると、計算上は平均して2〜3分に1個のペースで見えることになりますが、流れ方はランダムですので、立て続けに数個見えることもあれば5分以上も見えないことも珍しくありません。1つも見えないからと数分で諦めるのではなく、少なくとも15分くらいは見上げてみましょう(寒いので、あまり無理はしないように)。

長く見ていると目が暗いところに慣れるため、暗めの流れ星にも気づきやすくなります。

そのほかのポイント

流れ星を観察するために長時間夜空を見上げ続けていると首が痛くなります。アウトドア用のチェアやベッドがあればベストですが、グラウンドシートやマットに寝転がって見るのもよいでしょう(やはり防寒はしっかりと)。

大騒ぎしない、車や足元に注意する、子供だけで行動しないなど、マナーや安全にもじゅうぶん気をつけましょう。

ソラリラ(星空ベッド)

ベッドに寝転んで観察すれば楽に広い範囲を見渡せます
(画像はビクセン「ソラリラ(星空ベッド)」)

観察や撮影にあると便利なグッズ

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ソラリラ

折りたたみ式の星空ベッド。楽な姿勢で空を眺められます

座って星空を眺めるときに便利なクッション

簡易赤道儀。デジタル一眼レフやミラーレス一眼で流れ星を撮ろう。「ポラリエ」や「ナノ・トラッカー」も

カメラレンズの結露を防止する電熱線式ヒーター。ハイパワー版の「Aquila レンズヒーターEH」

ステラナビゲータで流星群をシミュレーション

ステラナビゲータ

天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」を使うと、流れ星が飛ぶ様子や周りの星座の見え方、撮影の構図などを調べられます。

「ステラナビゲータ」でふたご座流星群をシミュレーション

流れ星が見えるしくみ

ふたご座流星群とは

一年のうちある決まった時期に、星空の中のある点の付近を中心として流れ星が飛ぶ現象が流星群です。流星群は現在100個近くが知られていますが、ふたご座流星群はしぶんぎ座流星群(1月4日ごろ)、ペルセウス座流星群(8月13日ごろ)とともに「三大流星群」の一つとして数えられる、活動が活発な流星群です。

ふたご座流星群は、毎年12月14日前後に流れ星が飛びます。活動が安定しており、ほぼ期待どおりに多くの流れ星を見ることができます。「夜が長い」「放射点が一晩中地平線上にあり、深夜に高く上る」ということもあり、寒さを別とすれば一年で最も見やすい流星群といえます。

2014年のふたご座流星群

ふたご座流星群。2014年12月14日 伊豆大島にて(撮影:大熊正美)。クリックで拡大

ダイジェスト動画

放射点

流星群の流れ星は、天球上のある点の付近を中心として四方八方に放射状に流れるように見えます。この点を「放射点」と呼びます。流星群の名前は放射点のある(または放射点の近くの)星座や恒星の名称が付けられます。ふたご座流星群の場合は、ふたご座の2等星カストルのすぐそばに放射点があるので、この名前で呼ばれています。

実は平行に降る、流星群の流れ星

流れ星(流星)は、宇宙空間に散らばっている小さな塵(流星物質)が地球の大気圏に飛び込んで大気中の原子や分子と衝突し、上空100km前後でプラズマ発光する現象です。

平行に降る流れ星

平行に降る流れ星。クリックで拡大

地球が塵の集まりとぶつかると、流星群の流れ星は雨のように平行に降ります。平行に飛び込んでくる流れ星が放射点を中心として放射状に流れるように見えるのは、一直線の道路の両端が遠方の一点から伸びてきているように見えるのと同じ理由です。

流れ星の見かけの動きは、放射点付近では経路が短く、放射点から離れるほど経路が長く見えます。とくに放射点では、流れ星は観察者に向かってくるように見えます。

流れ星の実際の動きと見かけの動き

流れ星の実際の動きと見かけの動き。クリックで拡大

ふたご座流星群の起源

塵を放出して流星群の原因となる天体を母天体と呼びます。この母天体の軌道と地球の軌道が交差していると、毎年決まった時期に地球がそこを通る際に、塵の集まりと地球がぶつかることになります。したがって、毎年同じころに同じ方向から飛んでくる流れ星が見られることになるのです。

母天体は、多くの場合は彗星ですが、ふたご座流星群の場合は約1.4年周期で太陽系を巡っている小惑星ファエトン((3200) Phaethon)と考えられています。小惑星は彗星のように尾をたなびかせ塵を放出することはありません。反対に考えると、ふたご座流星群の母天体がファエトンであるとすれば、かつてファエトンは彗星であったかもしれないということになります。

塵が多く(濃く)集まっていれば流れ星の数も増えますが、ふたご座流星群の場合、塵はファエトンの軌道上の一部に偏在しているのではなく、軌道全体に広がって分布していると考えられます。塵もファエトンと同じ軌道を運動しているので、毎年のように多くの塵と地球とがぶつかることになり、ふたご座流星群の流れ星はファエトンの位置に関わらず毎年多く見られるのです。

流星群とファエトンの関係

流星群とファエトンの関係。クリックで拡大

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