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冬の星空を楽しもう

冬の星座を探そう

冬の大三角と冬の大六角形

冬の大三角と冬の大六角形

 冬は一年中でもっとも星空がきれいな季節です。その理由は、1.明るい一等星が多いこと、2.さまざまな色の星が見えること、3.オリオン大星雲やすばるなど、肉眼でも見える星雲や星団があること、などです。さらに、日没が早いので19時ごろからもう夜空が暗く、また上空の空気の流れが強いので星がキラキラとまたたいていたりと、ほかの季節にくらべて、より星空の印象が強い季節でもあります。では冬の星座をさがしてみましょう。

※左の星図はクリックすると拡大します。ステラナビゲータ Ver.7による「冬の大三角と冬の大六角形」

 まず南を向いてください。すると正面に、同じくらいの明るさの星が3つ並んでいるのが見つかります。これが〈オリオン座〉の目印の三ツ星です。そのすぐ下にも、同じように星がまた3つ並んでいて、小三ツ星と呼ばれます。ここにはオリオン大星雲があります。オリオン座のまわりを囲む4つの星のうち、左上の赤っぽい星はベテルギウス、右下の青っぽい星はリゲルです。

 三ツ星を結ぶ線を左下の方に伸ばすと、白く輝く星、〈おおいぬ座〉のシリウスが見つかります。ベテルギウスとシリウスを線で結んで、左の方へ大きな正三角形を作るようにすると、角のところにまた明るい星が見つかります。これは〈こいぬ座〉のプロキオンです。いま作った正三角形を、冬の大三角とよびます。冬の大三角を右の方へひっくり返すと、今度はベテルギウス・シリウス・リゲルの三角ができます。

星座早見

※右の星図はクリックすると拡大します。星座入門より「星座早見」

 おなじように、ベテルギウスを中心にして、周囲の明るい星と三角を作っていくと、さまざまな星座の目印の星が見つかります。ベテルギウスとリゲルの上に三角を作ると、〈おうし座〉のアルデバランが見つかります。その右上にはすばるも見つかります。

 ベテルギウスとプロキオンの左には、明るい星が2つ並んでいるのが見つかります。これらは〈ふたご座〉のカストルとポルックスです。最後に天頂近くで明るく光る〈ぎょしゃ座〉のカペラと結ぶと、ベテルギウスを囲む大きな六角形ができ上がります。これを冬の大六角形とよびます。

オリオン座

オリオン座

 〈オリオン座〉の目印は、3つの2等星が並んだ「三ツ星」です。秋の深夜から春の宵空まで、この「三ツ星」とそれを囲む4つの0〜2等星は、すぐに見つけだすことができます。

※右の星図はクリックすると拡大します。星座入門より「オリオン座」

 「三ツ星」の下にも、よく見ると縦に3つの星が並んでいるのがわかります。これは「小三ツ星」とよばれていて、真ん中の星のところには、空の暗いところでなら「M42オリオン大星雲」があるのが肉眼でもわかります。双眼鏡で見ると「三ツ星」と「小三ツ星」の両方がちょうど視野におさまります。

 三ツ星を囲む4つの星は、まず左上の赤い星に注目してみましょう、この星の名前はベテルギウスで、「巨人のわきの下」という意味です。地球から約500光年のところにある赤色巨星です。右下の青白い星はリゲルで、「巨人の足」という意味です。ベテルギウスとリゲルの色の違いは、表面の温度の違いのためです。

おおいぬ座、こいぬ座

おおいぬ座

 〈おおいぬ座〉の目印は、もっとも明るい星のシリウスで、これは全天でいちばん明るい星でもあります。星空でシリウスをさがすには、となりの〈オリオン座〉の「三ツ星」を使う方法もありますが、冬の南の空をながめてみて、いちばん明るく輝いている星をさがしてもよいでしょう。

 星座絵でシリウスは犬の口先にあります。少し左側をさがすと2つの4等星があり、シリウスとあわせて三角形の犬の頭を表わしています。シリウスの右にある2等星のミルザムは犬の前足、下の方にある1等星アダラと2等星ウェズンは腰を表わしています。こうして見ると、星を結んだ星座線がわかりやすい犬の形になっていて、ちゃんとシッポまでついています。

※右の星図はクリックすると拡大します。星座入門より「おおいぬ座」

 〈こいぬ座〉をさがすときは、〈オリオン座〉のベテルギウス、〈おおいぬ座〉のシリウスを線で結んで、左側に正三角形を作ると、プロキオンが見つかります。この三角が「冬の大三角」です。プロキオンは全天で8番目に明るい星です。〈こいぬ座〉を作る星は、あともうひとつ、3等星のゴメイサがあるだけです。

おうし座

おうし座

 〈オリオン座〉のすぐ右上に明るく輝く1等星アルデバランが〈おうし座〉の目印になっています。

※右の星図はクリックすると拡大します。星座入門より「おうし座」

 アルデバランがお牛の右眼を表わし、左上に離れたところに、2本の角が伸びています。お牛の背中のところで輝くプレアデス星団は、M45という番号が付けられている「メシエ天体」で、日本ではむしろ「すばる」の名前で親しまれています。肉眼でも、5〜6個の星が一か所にかたまっているのがわかります。そして星座を形作る星に数えられ、星団なのに星座線がつながっています。

 ヒヤデス星団はアルデバランのまわりに見える星団です。ただしアルデバラン自体はこの星団の星ではなく、たまたま同じ方向に見えているだけです。

ふたご座、ぎょしゃ座

ふたご座

 〈ふたご座〉の目印は、同じくらいの明るさの星が仲良く2つ並んだ、カストルとポルックスです。「冬の大三角」の東側の星、〈こいぬ座〉のプロキオンから北の地平線の方向をさがすと、これらの星が並んでいるのが見つかります。プロキオンに近く、やや明るくオレンジ色に見える方が双子の弟ポルックスです。双子の体を表わす星は、カストルとポルックスから〈オリオン座〉の方向へ並んだ星たちです。

※右の星図はクリックすると拡大します。星座入門より「ふたご座、ぎょしゃ座」

 〈ふたご座〉は「黄道十二星座」のひとつで、5月21日〜6月21日生まれの人の誕生星座となっています。また、毎年12月の13日あたりに、たくさんの流星が出現する「ふたご座α流星群」の放射点(流星の中心)も、名前のとおりこの星座のカストルの近くにあります。

 〈ぎょしゃ座〉の目印は1等星カペラと五角形に並んだ星たちです。まず〈オリオン座〉を見つけてから、〈おうし座〉の2本の角の方向へ眼をうつし、その少し先のあたりをながめて見ると、自然に五角形をした星の並びがわかります。

 5つの星のうちいちばん明るく、やや黄色く見えるのがカペラです。1月なかばの21時ごろなら、天頂付近に見つかります。また、五角形のもっとも南側にある星エルナトは、〈ぎょしゃ座〉ではなく〈おうし座〉に属していて、牛の角を表わす星になっています。

まだまだある冬の星座

いっかくじゅう座

 一等星が輝く明るい星座だけが冬の星座ではありません。「冬の大三角」や「冬の大六角形」をたどるのに慣れたら、他の星座も探してみるのはいかがでしょうか。

※右の星図はクリックすると拡大します。星座入門より「いっかくじゅう座」

〈いっかくじゅう座〉は「冬の大三角」の中にかくれた星座です。明るい星でも4等星という星座なので、とくに目印もなく、星図をたよりにさがすしかありません。一角獣とは、白馬のひたいに長い1本の角がはえた、空想の生き物です。大昔から伝説が生み出されていますが、星座自体は新しく、正式には17世紀にバルチウスが星座として発表しました。

〈うさぎ座〉は〈オリオン座〉の足下にある星座です。ほかの季節ならじゅうぶん目立つ星座と言えるでしょう。探すには、〈オリオン座〉の下から南の地平線の間に注目します。すると、オリオンを横倒しにして、三ツ星のまん中を抜いたような「エ」の字の形に並んだ星が見つかります。これが〈うさぎ座〉です。歴史は古く、オリオンの獲物のウサギの星座としてギリシアの時代に設定されました。

このほかにも、「冬の星座」に分類される星座はまだまだあります。暗いところにでかけたら、ぜひ星図や星座早見盤を片手に見つけてみてください。

星座を楽しみながら知ることができる「テレビでかんたんに『プラネタリウム』が楽しめる星座入門」

テレビでかんたんに「プラネタリウム」が楽しめる星座入門

 「テレビでかんたんに『プラネタリウム』が楽しめる星座入門」は日本で見られる星座のほか、日本で見られない南天の星座を含む、全天の88星座すべてを解説。それぞれに星座絵、見つけ方、星座に含まれる星雲や星団の写真、起源や神話との関連などを解説します。また、「星座早見盤」や「天文ソフト」さらに手軽な「携帯サイト」を使って、見たい星座を夜空からさがす方法も紹介。文字を大きくし、難しい漢字に読みがなをふっていますので、シニア世代や小中学生でも読むことができ、星座を楽しみながら知ることができます。

 付録DVDでは、日本国内で見られる星座について解説した『春の星座』『夏の星座』『秋の星座』『冬の星座』の4つの番組(合計75分)が入っています。なお、ディスクはDVD-ROMハイブリット仕様になっております。