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天体写真のカラーバランスを整える

フィルター係数(露出倍数)の決め方

フィルター係数を得る一番確実な方法は、白いものを撮影して、それがR=G=Bとなるような係数を得ればよいことになります。しかしそもそも正確に「白いもの」を用意するのはとても難しいのです。それを照らす光の色も問題になります。ですので、僕はフィルターの透過率グラフとCCDの感度グラフから値を読み取ってその後微調整する方法をとっています。

CCDチップの分光感度グラフ(Kodak KAF-8300)

図2:CCDチップの分光感度グラフ(Kodak KAF-8300)

フィルター係数の求め方 まずフィルターの分光透過率特性を示すグラフ(図1)から、フィルター自体のピーク波長の周波数と、その透過率を書き出します。次にこの値を使ってCCDの分光感度グラフ(図2)から、先程調べたフィルターのピーク波長での感度を読み取り、それを掛け算するとフィルター係数が得られます。この例の場合、右の囲みのような数値が得られます。