自動化をより進めた最新バージョン

ガイドエラー補正と青ハロ除去フィルター

機能名称を見て「おっ?」と期待した人は多いだろう。それだけ私たち天体写真ファンはガイドエラーや青ハロに悩まされているからだ。

「ガイドエラー補正」はその名のとおり、本来丸い星像がガイドエラーによって楕円形に伸びてしまったものを補正するための機能だ。恒星像を検出し、細長く伸びた部分を黒で塗りつぶすような処理するため、強くかければかけるほど画像全体が荒れてしまうが、星マスクとの併用で恒星だけに適用できる。過度の期待は禁物だが、ちょっとしたガイドエラーならば、目立たなくすることはできる。

※ステライメージ7のガイドエラー補正の基本原理は、2010年11月15日に弊社ウェブページで公開した、白河みさか天文クラブ 戸田忠友氏のアイデアに基づくものです。

ガイドエラー補正

ガイドエラー補正 ガイドエラーで伸びた星を両側から削り取るようなイメージのフィルターだ。作例のように僅かなエラーならばそれなりに効果は見込める。そのまま使うと画像全体が荒れてしまうので、星マスクと併用するのがよい。

「青ハロ・偽色除去」機能は、カメラレンズやアクロマート屈折鏡筒で撮影した時に、星の周りに発生する青紫のリングを除去するフィルターだ。スポイトツールで青ハロの部分をクリックするとその色成分を除去してくれる。

このフィルターは星が写野全体に細かく散らばっている天の川の写真で特に有効だ。こうしたシーンでは、背景をニュートラルグレーに合わせても青ハロの影響で画像全体が青カブリや紫カブリをしたように見えるからだ。

青ハロの除去

青ハロの除去 淡く拡がった散光星雲を強調すると、恒星周囲の青ハロやパープルフリンジも強調されてしまう。星マスクと彩度補正を併用すればハロ部を除去できなくはないが、やはりワンタッチで処理できるのは効率的だ。