2003年 ふたご座流星群

1月のしぶんぎ座流星群、8月のペルセウス座流星群と並んで三大流星群の一つに数えられているふたご座流星群が、12月10日から18日にかけて活動します。活動のピークは14日から15日ころと予報されています。

ふたご座流星群とは

ふたご座流星群は、毎年12月中旬に活動する流星群です。しし座流星群やペルセウス座流星群のような派手さはないものの、毎年コンスタントに1時間あたり20個から30個の流星が見られるという堅実な活動を見せる流星群です。流星の速度は、やや速めです。

この時期はふたご座が宵に上ってきますので、放射点(この点を中心に流星が流れるように見える天球上の点)が一晩中地平線の上にあり、どの方向にも流星が流れやすくなります。さらに、冬は大気の透明度も良く、他の季節に比べて暗い流星を見つけやすくなります。堅実さ放射点の条件の良さ大気の透明さという点で、ふたご座流星群は流星を見たい方にオススメの流星群といえます。

また、多くの流星群の場合、母天体(流星のもとになる物質の発生源)は彗星で、彗星のチリが流星となるのですが、ふたご座流星群の場合には小惑星(3200番 ファエトン)であることも大きな特徴です。

2003年の場合、活動の極大は14日から15日と予報されています。このころには月齢20過ぎの月が深夜に上ってきて夜空を明るく照らすので、流星観測にはやや条件が悪いといえます。月明かりを避ける方向に注目すると、流星を見られる可能性が高くなるでしょう。

流星群観望のポイント

少しでも暗い流星をたくさん見つけるためには、「光害の少ない暗いところ」「地平線近くまで視野の開けているところ」を選ぶのが大切です。都市部ではそういう場所を見つけるのは難しいかもしれませんが、河川敷や公園などを探してみましょう(公園やグラウンドなど、夜間の出入りを禁止している場所もありますので気をつけてください)。また、街灯などの明かりを直接見ないよう、反対方向を向いたり帽子をかぶったりして工夫しましょう。

12月中旬の現象ですので、一晩中とても冷え込みます。防寒は万全にしておきましょう。

流星観望は、一晩中(特に深夜から明け方にかけて)行うものです。安全性などにじゅうぶん注意しましょう。また、マナーを守り、他人に迷惑をかけないように気を配りましょう。