ヘール・ボップ彗星(1997年) C/1995 O1

アメリカのアマチュア天文家A・ヘールさんとT・ボップさんが1995年7月24日に発見した彗星で、2年後に明るくなると早くから予想されました。彗星自体が大きく約3か月以上にわたって肉眼で楽しむことができました。

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(青島靖氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

タイトル:
「カリフォルニア星雲を窺う」
撮影者:
青島 靖
撮影日時:
1997年4月10日 19時34分、露出 21分30秒
撮影地:
石川県門前町
撮影機材等:
アサヒペンタックス 67、SMCタクマー 105mm F2.4→3.3、エクタクローム 100S(+1増感)、ケンコー スカイメモNSによる自動ガイド
Photoshop5.0Jで画像処理
その他:
画面外左下に月齢3.0の月あり
撮影者コメント:

4月1日の近日点通過以降、パッとしない天気が続き、10日ぶりの再開の空には早くも月が顔を出していた。カリフォルニア星雲と比較すれば、この彗星がいかに巨大で明るいものであったかを、体験できなかった世代の人たちにも実感して頂けるのではないかと思う。


(一木崇史氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

タイトル:
「SPRING COMET IN 1997」
撮影者:
一木 崇史
撮影日時:
1997年3月19日 27時49分、露出 5分
撮影地:
福島県鮫川村
撮影機材等:
オリンパス M-4Ti、ズイコー 100mm F2開放、エクタクローム ダイナEX100(+2段増感)、ビクセン GP
撮影者コメント:

私の思い出の彗星、それは1997年春のヘール・ボップ彗星です。東京の都心でも見ることができた明るさ、青く長いイオンテイルと黄色く太いダストテイルが肉眼ではっきりと判る尾の見事さなど、私が直接見た彗星の中では最高のものでした。当時、この勇姿を一度でも多くの暗い星空の下で見たい一心で、幾度となく福島県や茨城県の観測地に足しげく通ったことを今では懐かしく思い出します。


(竹内敦美氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

タイトル:
「H・B彗星」
撮影者:
竹内 敦美
撮影日時:
1996年4月14日 20時24分、露出 1分
撮影機材等:
キヤノン EOS Kiss 35mm、フジカラー(ISO 400)、固定撮影
撮影者コメント:

百武彗星の撮影に気をよくした我が家は、小学生の子ども達3人をつれ、毎夜のように写真撮影にあちこち出かけました。星の軌道は西に向かい、津軽では岩木山に落ちるような姿が連夜見られましたが、できあがった写真はどれも似た様な物ばかり。そんな中唯一、撮影した場所に光が当り、心に残る作品ができあがり、寒い毎日から開放された一枚です。


(佐山恒夫氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

タイトル:
「C/Hale-Boop 1995-O1」
撮影者:
佐山 恒夫
撮影日時:
1997年4月11日 19時28分、露出 4秒
撮影地:
埼玉県熊谷市
撮影機材等:
ペンタックス MEスーパー、SMCペンタックス 50mm F1.4開放、フジカラー?(詳細不明)
撮影者コメント:

1997年1月、ヘール・ボップ彗星の接近に、私の心は、焦る気持ちで一杯でした。転職して5年目、ようやく一通りの仕事を習得し、必要な免許も合格。本当は嬉しい筈なのに…。その理由は、カメラの手入れをしていない事、それと、撮影の時間帯がうまく調整できない(仕事上)事でした。「暇は自分で作るもの」と気持ちを入れ替え、機材の手入れをし、やっとの思いで(オーバーかな?)撮ったのが、この写真です。赤道儀の手入れが不十分で、固定撮影しかできなかったのが唯一の心残りです。


(鈴木浩之氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

タイトル:
「中禅寺湖に映るヘール・ボップ彗星」
撮影者:
鈴木 浩之
撮影日時:
1997年4月29日 19時45分、露出 5分
撮影地:
栃木県 中禅寺湖
撮影機材等:
ニコン NewFM2、HANIMEX 28mm F2.8開放、フジカラー SuperG ACE800、固定撮影
撮影者コメント:

この日、本当は奥日光の戦場ヶ原まで行く予定でしたが、渋滞のため遅くなってしまい、もっと手前の中禅寺湖畔で車を止めました。車を降りると湖に移る彗星が目に入り、慌てて写真を撮りました。おかげで予定外に面白い写真が撮れました。私はこの年の4月に就職して社会人になりました。「これからは自由な時間も減るんだろうな」となんとなく“天文熱”が下がりかけていたときに見た彗星です。この彗星を楽しむことができたから、今でも天文という趣味を続けているのかもしれません。


(漆畑充氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

タイトル:
「Comet of the Decade Comet Hale-Bopp(C/1995 O1)」
撮影者:
漆畑 充
撮影日時:
1997年3月31日 20時10分、露出 10分
撮影地:
静岡県三島市 箱根の里付近
撮影機材等:
ペンタックス LX、80-200mm(200mmで使用) F2.8→5.6、コニカ GX3200、タカハシ スカイセンサー、ノータッチガイド
撮影者コメント:

ほぼ10年に一度の割りでこうした大きな彗星を見られる、という意味からタイトルを「10年紀の彗星」としました。撮影機材をかなり老朽化した原付で箱根に近い撮影地まで運ぶのに、だいぶ難儀した記憶があります。


(齊藤司氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

タイトル:
「幻想」
撮影者:
齊藤 司
撮影日時:
1997年4月5日 19時10分、露出 15秒
撮影地:
山梨県 山中湖 三国峠
撮影機材等:
ペンタックス MZ-10、ペンタックス smc 35-135mm(35mmで使用) F3.5→4.0、スーパー400
撮影者コメント:

撮影当日は晴天に恵まれ、天体撮影に適した天空となりわくわくどきどきしながら車を走らせ現場三国峠に到着した。到着後カメラ機材等々を出し、準備にそなえ暗くなる時間を待った。そして、しばらく車内でラジオを聴きながら待っていた。その瞬間、北天の方を眺めてみると言葉では表現できないほどの宇宙の神秘にただボッーとながめていた。そして途々にあまりの美しさに思わず声をあげてしまいこれがまさに自然界・宇宙のドラマという不思議さに感銘した思いも今も忘れられないシーンと言えよう。過去コホーテク・ウエスト・百武と見てきた中で最高の宇宙からの贈り物と思い、このコメットを一生涯心の中に秘めておきたく思います。もちろん過去に出現したコメットも合わせて。これからもたくさんの仲間達を我々地球人に見せて頂きたい。


(鈴木仁氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

撮影者:
鈴木 仁
撮影日時:
1997年3月30日 19時56分、露出 4分
撮影地:
神奈川県 大野山山頂
撮影機材等:
オリンパス OM2N、ズイコー 50mm F1.4→2.8、フジ SuperG ACE400、タカハシ EM-10赤道儀で自動ガイド
撮影者コメント:

ヘールボップ彗星は96年の5月に写真を撮りはじめて97年の4月までほぼ1年に渡り追跡したので、たいへん印象に残っています。直焦点での写真もたくさん撮りましたが標準レンズで撮ったこの写真が私のお気に入りです。


(大沼崇氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

撮影者:
大沼 崇
撮影日時:
1997年3月31日 20時10分、露出 約1分
撮影地:
栃木県 日光戦場ヶ原
撮影機材等:
ペンタックス FA 50mm F1.4、フジカラーG400、固定撮影
撮影者コメント:

シューメーカーレビー9の木星衝突や百武彗星など、大きな天文現象が立て続けに集中した90年代半ば、横浜市内でもはっきり尾まで確認できるヘールボップ彗星は衝撃的でした。田舎へ行けば、もっと見える!と月齢の影響のない日を狙い友人と戦場ヶ原まで遠征し撮影した写真がこれです。道路側から漏れたヘッドライトが前景の木にあたり、不思議な写真になりました。


(田村竜一氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

撮影者:
田村 竜一
撮影日時:
1997年3月8日 4時28分、露出 20秒
撮影地:
兵庫県神崎郡大河内町 峰山高原
撮影機材等:
ミノルタ SRT-101 55mm F1.7開放、コニカカラー3200
撮影者コメント:

いつもの観測地に撮影機材をセットしてヘールボップ彗星の昇ってくるのを待つ。木々の間から昇ってきたヘールボップ彗星を見て言葉をなくした。興奮している自分に平常心をと言い聞かせ撮影機材をけらないように必死にこらえた。300ミリ等の望遠レンズでも撮影したが、この時の感動を一番つたえてくれる1枚がこの写真です。V字の尾とサーチライトのようなイオンテイル…その長さ約15度。この光景は一生忘れられません。


(山口岳彦氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

撮影者:
山口 岳彦
撮影日時:
1997年3月下旬、露出 約30秒
撮影地:
アメリカ ニューヨーク ブルックリンブリッジ
撮影機材等:
ニコン FM2、50mm F1.4開放
撮影者コメント:

今はなきワールドトレードセンター上に輝くヘール・ボッブ彗星の写真です。ニューヨーク留学中に出現したヘール・ボッブ彗星を、マンハッタンやその近郊から随分と眺めました。一晩はブルックリンブリッジを歩いて渡り、マンハッタンのダウンタウンの夜景と彗星を楽しみました。さすがに弱々しいながらも、それでもマンハッタンの夜景に負けない明るさに驚いたものです。橋の通行人に彗星が見えることを教えてあげると大変喜ばれました。ネガが見つからなかったため、残念ながらプリント写真のスキャン像による応募となりました。色むらはそのためのものです。


(野田司氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

撮影者:
野田 司
撮影日時:
1997年3月20日 4時42分、露出 30秒
撮影地:
岩手県大野村
撮影機材等:
ニコン NewFM2、Ai ニッコール 50mm F1.4→2.8、コニカカラー SUPER DD400、固定撮影
撮影者コメント:

幼い頃、藤井旭さんの本に載っていた薄明中の池谷・関彗星やベネット彗星の写真を見て、いつかこんな大彗星を見てみたい、撮ってみたいとずっと思っていました。百武彗星ではこの思いがかなわずにいたのですが、ヘールボップ彗星では尾は短いながらも期待以上の明るさで輝いていて20年来の思いが成就したのでした。薄明の発色が気に入っていて、まさにこの時のために冷凍保存しておいたコニカDD400の最後の活躍の場となりました。


(藤井龍二氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

撮影者:
藤井 龍二
撮影日時:
1997年3月10日 5時45分(現地時間)、露出 5分
撮影地:
モンゴル ダルハン
撮影機材等:
マミヤ 645PRO 80mm F2.8→4.0、フジクローム400、タカハシ スペースボーイで自動ガイド
撮影者コメント:

モンゴル皆既日食はあいにくの悪天候で見えなかった。多くのツアーは当日ダルハン郊外のテントを去ったが我々はこの夜も滞在した。おかげで、すばらしい天気になり、翌朝までHBを堪能した。しかし、明け方は-25度くらいになり凍りそうだった。朝焼けの彗星は神々しい姿を見せていた。


(大内孝氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

撮影者:
大内 孝
撮影日時:
1997年4月19日 19時35分、露出 30秒
撮影地:
長野県白馬村 松川大橋
撮影機材等:
ミノルタ α8700i AF35-105mmを35mmで使用、F3.5→4、フジ ネガカラーG400、固定撮影
ステライメージ4で画像処理
撮影者コメント:

白馬村観光案内所で<撮影適地>を教えてもらったらこの松川大橋だった。明るい夕空に姿をみせた彗星はやがて月明(11.7齢)の白馬三山の上に悠々とと浮かび、そしてゆっくりと沈んでいった。生涯忘れられない光景である。旅先で初めてトライしてみた星景写真である。


(橋本京子氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

撮影者:
橋本 京子
撮影日時:
1997年3月10日 4時ごろ、露出 数十秒
撮影地:
モンゴル ウランバートル郊外
撮影機材等:
ニコン FE、標準レンズ 50mm 開放、フジ スペリア400
撮影者コメント:

星好きという共通の趣味で出会うことのできた連れ合いと、共同機材での撮影でした。零下20度になろうかという夜、空は本当に澄んでいました。北東の山際に、薄い光条(尾)が立ち上っているのに気づいたのは、外へ出てからそう時間のたった頃ではありませんでした。尾に透けて見える背景の宇宙、コマの青白い輝き…実際に見たヘールボップの美しさは忘れられません。日食やオーロラに限らず、やはり「本物はちがう」のですね。流れ星というすばらしいプレゼントに気づいたのは帰国してからのことです。


(佐藤嘉恭氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

撮影者:
佐藤 嘉恭
撮影日時:
1997年3月28日 19時39分、露出 30秒
撮影地:
福島県西会津町
撮影機材等:
ペンタックス KX、ペンタックス A* 85mm F1.4→2、フジカラー SuperG ACE800
撮影者コメント:

私にとってウエスト、百武に続く三つ目の大彗星です。3月から5月の連休の頃まで2か月以上も肉眼で尾を引いた姿が見えました。とくに3月の半ばの頃、核が異常にぎらついて見えたのが印象的で、尾の長さはダストテイルが15度イオンテイルが25度と短め?でしたが、空の暗い所では感動的な姿でした。


(山口猛氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

撮影者:
山口 猛
撮影日時:
1997年3月30日 19時26分、露出 25秒
撮影地:
岐阜県恵那市武並町
撮影機材等:
ニコン FG-20、50mm F1.4→2.0、フジカラー G400、固定撮影
撮影者コメント:

私にとってはウェスト彗星以来の大彗星。仕事や家庭に忙しくなり、やや星から遠ざかりかけた頃であったが、彗星を初めて見る家族を誘って観望に出かけた。コマやダストテイルは素晴らしく輝き、青いプラズマテイルも固定撮影でよく写り、大変印象的であった。この3月下旬頃は、名古屋市内からでも固定撮影で尾がはっきりと写った。


(豊福隆夫氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

タイトル:
「「福岡ドーム上空のヘール・ボップ彗星」」
撮影者:
豊福 隆夫
撮影日時:
1997年3月31日 19時10分、露出 15秒
撮影地:
福岡県福岡市中央区
撮影機材等:
ニコマート FTn、ニッコール オート 50mm F2.0、コニカカラー LV100、固定撮影
六切りワイドプリントをスキャナで取り込み
撮影者コメント:

都会の明るい空でも楽に肉眼で見える彗星は、1976年のウェスト彗星以来本当に久しぶりでした。30年前のカメラとレンズを用い、光害に囲まれた福岡市中心部から撮影しました。光害をものともせず、ドーム球場の上空を行くヘール・ボップ彗星の姿が印象的でした。

福岡ドームを本拠地にする福岡ダイエーホークスは、この頃は未だBクラスに甘んじており、この2年後に優勝できるとは思ってもみませんでした。ひょっとしたら、この光景はホークスの優勝を暗示していたのかも知れません。


(榎本孝雄氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

撮影者:
榎本 孝雄
撮影日時:
1997年4月12日 19時30分、露出 9分
撮影地:
群馬県境土坂峠(標高700m)
撮影機材等:
アサヒペンタックス ES II、300mm F4、フジカラー SuperG800、ビクセン SP赤道儀で自動ガイド
Photoshop Elementsにて編集
撮影者コメント:

ベネット彗星と肩を並べるくらいとても明るく、ダストの尾とイオンテイルがきれいに分かれていてとてもインパクトのある大彗星でした。今まで見た彗星の中ではいちばんの印象として記憶に残っています。


(早苗外松氏撮影のヘール・ボップ彗星の写真)

撮影者:
早苗 外松
撮影日時:
1997年3月30日 19時頃、露出 5分
撮影地:
広島県湯来町 大峰山林道
撮影機材等:
キヤノン FTb、FL 135mm F2.5開放、フジ A800、タカハシ 90S赤道儀、自動ガイド
撮影者コメント:

2月初め頃より熊野町に数回出かけて撮影していましたが、近日点前の3月中旬頃には、イオンテイルも目立ちはじめ、薄明中にも明るく見えていました。また、近日点通過後の写真を撮影する為、市街地の西側にあたる湯来町で撮影場所を探していたら、ちょうど登山サークルの人達に会い(望遠鏡を用意されていたので)一緒に観測させてもらいました。当日は、空気が澄んでいてイオンテイルがハッキリ見えており、感激しました。