5月7日は水星の日面通過

5月7日の午後、水星が太陽の表面を通り過ぎていく現象(日面通過)を見ることができます。水星は太陽に比べて見かけの大きさがおよそ150分の1ととても小さいので、太陽の表面に小さな点があるようにしか見えませんが、これも立派な日食といえます。

[image: 水星の推移] [image: 太陽と水星の大きさ(同比率)]

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ステラプレイヤー・水星の太陽面通過/金星食」ページへ

※ステラプレイヤーのシミュレーションページをご覧になるには、Windows 用 Internet Explorer がご利用になれる環境で、ステラプレイヤーがセットアップされている必要があります。

水星が太陽を横切りはじめるのは、午後2時11分頃です。4分ほどで、水星はすっぽりと太陽面に入り込みます。その後、水星は太陽面をジワジワと移動していきますが、太陽面を横切ってしまう前に太陽は沈んでしまいます(東京の場合、日没は午後6時30分頃です)。

[image: 太陽の推移]

日面通過を見る

[image: 日食グラスを使用している写真]

水星が小さすぎるので、たとえ日食グラスを使っても肉眼で見ることはできません。
また、危険なので直接太陽を覗かないようにしてください。

この現象は、望遠鏡に太陽投影板を取り付けて行う観望が一番安全です。この方法は、一度に複数の人が見る場合にも適しています。

[image: 太陽投影盤を望遠鏡に取り付けた写真]

日面通過を撮影する

[image: 望遠鏡にビデオカメラを接続して撮影を行う例]

また、目で見るだけでなくデジタルビデオカメラやデジタルカメラで撮影することもできます。必要なものは、望遠鏡に加えて、太陽の光を弱めるための減光フィルターと、カメラを取り付けるためのアダプターです。拡大撮影とよばれる方法で、減光フィルターをつける以外は惑星を撮る方法と同じですなので「惑星をビデオで撮ろう」や「デジタルカメラで木星を撮ろう」を参考にしてください。

[image: さまざまな減光フィルタ]

減光フィルターは、ND400と呼ばれる光を400分の1にするものや、D4と呼ばれる光を1万分の1にするものがあります。太陽を撮影する場合は、D4フィルター1枚ではやや明るめになるので、ND8フィルターなどを組み合わせて調整します。減光具合は天気の状態や望遠鏡の拡大率などによって大きく変わるので、事前にテストが必要です。なお、太陽の光は強烈ですから、減光には充分に気をつけて、準備を怠らないようにしてください。

注意!

日食の観望には、明るい太陽光に対するじゅうぶんな注意が必要です。

撮影用のNDフィルターは眼に有害な赤外線を透過するため、絶対に眼視観察に使わないでください。眼視観察には赤外線をカットする専用の「日食グラス」をお使いください。

デジタルカメラを太陽に向けたまま、フィルターの付けかえはしないでください。
デジタルカメラはレンズが出ている限り、CCDに光があたっています。不用意にフィルターをはずすと、CCDに強烈な光があたり、破損する恐れがあります。

参考

詳しくは星ナビ5月号をご覧ください。

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