ユーザーの皆様に支えられ
ステラナビゲータは30周年を迎えました

お役立ちtips 30

バージョンアップを重ね、多彩な機能が充実したステラナビゲータ。その中には、便利なのにあまり知られていない機能もあります。

30周年記念に合わせ、「スタッフが使っている便利なtips」を30個選びました。皆さんは30個全ての小ネタを知っているでしょうか?

ステラナビゲータの新しい使い方や楽しみ方を発見してみましょう!


01. 星空の自動解説

任意の夜の星空について、ステラナビゲータはプラネタリウム番組を自動生成してくれます。また、星座を指すだけで解説も聞けます。


02. 自分好みの星空にしよう

星図に表示できる星は増減可能で、形状もにじみ星や★形などにできます。設定を変えて、自分好みの星空を探してみませんか。


03. 注目の現象を再現しよう

天文現象を楽しみ尽くすなら、毎年発行されるムック「ASTROGUIDE 星空年鑑」との連携が最強です。


04. KAGAYAの星空を楽しむ

アドオン「KAGAYAファンタジー」の導入で、星座絵と恒星像が置き換わり、ステラナビゲータの星図は幻想的に変化します。


05. 毎年変化する土星の環

望遠鏡で見た惑星も正確に再現。約30年で傾きが変化する土星の環を、ステラナビゲータでシミュレーションしてみましょう。

30年の歴史

初代MS-DOS版ステラナビゲータから30年、歴代ステラナビゲータのパッケージ画像とともに、その歴史を紐解きます。

ステラナビゲータが見つめてきたこの30年間の星空には、ヘール・ボップ彗星や百武彗星が駆け抜け、2001年には「しし座流星群」が雨のように降りそそぎ、また火星が大接近して注目を集めた年もありました。ほかにも「SL9」の木星衝突、「はやぶさ2」の地球スイングバイ、数々の日食や月食、惑星食など様々な空を映してきたステラナビゲータは、これからも進化を続けます。

初代「MS-DOS版PC-9801用ステラナビゲータ」を起動するため、アストロアーツのオフィスの片隅で眠っていたPC-9821Npに四半世紀ぶりに火を入れてみました。

バブルの余韻の残る時代のPCと、そのころのパソコンソフトをご存知の方にとっては、きっと懐かしくご覧いただけると思います。

5インチ/3.5インチのフロッピーディスクで供給されているMS-DOS用のソフトなど見たこともないという方も、30年前のステラナビゲータがどんなものだったのか、ぜひご覧ください。

ステラナビゲータ

発売:1992年7月28日

初代ステラナビゲータはMS-DOS版で、供給メディアはフロッピーディスク。640KBのメモリ制限であるにもかかわらず、多彩な機能を搭載した。


ステラナビゲータ for Windows

発売:1994年7月11日

Windows版へと進化するとともに、OSとCPUに合わせて16ビットソフトウェアとしてリリース。デフォルトで望遠鏡コントロール機能を搭載した。


ステラナビゲータ Ver.2.0 for Windows

発売:1995年12月1日

Windows版バージョン2で、実質的には三代目。提供メディアはCD-ROMとなる。プラネタリウム番組、天文事典、機能を限定したステラキッドが含まれる。

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ステラナビゲータ for Windows95

発売:1997年10月1日

大ヒットしたWindows95ユーザーをターゲットにしたWindows版。OSとCPUの進化に合わせ、32ビットソフトウェアとしてリリースされた。GSC(16等星まで恒星数1600万)を収録。

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ステラナビゲータ Ver.5

発売:1999年4月2日

製品名としてのバージョンを初代から通してのナンバーに変更。インターフェースとは別に独立した星図描画エンジンとしてCorStl(コルステラ)を開発し、よりリアルな星空の再現を目指した。

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ステラナビゲータ Ver.6

発売:2002年8月23日

星図描画エンジンがCorStl2へと進化。シミュレーションの精度を上げつつ、PCのグラフィック環境の向上に合わせて表現力をアップした。星座絵もそれまでの線画から美しい絵画調へ。2003年2月5日には、バグフィックス版のVer.6.1をリリース。

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ステラナビゲータ Ver.7

発売:2004年10月8日

天文現象のお気に入りをメニューに取り込むなど、操作体系を一新。恒星のまたたきや太陽系フライトモードによる宇宙空間からの眺めも再現できるようになった。標高データが導入され、観測地からのスカイラインの自動生成も可能になった。

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ステラナビゲータ Ver.8

発売:2006年10月27日

描画エンジンをCorStl3へとアップデート。さらに高精度に。提供メディアがDVDとなった。オンラインでDSS画像の取得が可能に。2007年8月1日には、バグ修正とWindows Vistaに対応したVer.8.1をリリース。

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ステラナビゲータ Ver.9

発売:2010年8月26日

ユーザーインターフェースにリボンバーを採用。天体データをより充実させ、描画エンジンをCorStl4へとアップデートし、星図印刷機能も強化。USNO-A2.0(別売)で20等級までの5.26億個の恒星を表示。2011年12月1日には、高精度な日食計算に対応したVer.9.1をリリース。

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ステラナビゲータ10

発売:2014年3月27日

星図の精度を向上すると同時に、洗練されたユーザインタフェースで操作性を大幅に改善。Web上の天体画像データベースとのリンクや、SNSへの投稿も可能なステラクラウド、星雲・星団カタログの拡充、10本の新しいプラネタリウム番組など、さらなる進化を遂げた。

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ステラナビゲータ11

発売:2019年3月22日

Gaia星表のデータをもとに、美しくかつ正確に天の川を描画。また、天体写真撮影に便利な写真星図、初心者にも使いやすいステラパネル、見えない光も表示するマルチバンド星図など、多彩な楽しみ方を提供。

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ステラナビゲータライト

発売:2021年7月20日

ステラシリーズの主要な機能を使いやすいインタフェースで提供する「ライトシリーズ」の一つとして開発、発売。30年の濃厚な蓄積から必須機能を厳選し、ステラナビゲータを平易な操作で使いこなせるようにした。

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時代を遡ること30年、1992年7月28日に、東京・南青山の正社員4名の小さな会社から、天文シミュレーションソフトウェアが発売されました。当時、最先端のパーソナルコンピュータであったNEC PC-9801用に開発されたソフトウェアの名は、「ステラナビゲータ」です。

「ステラナビゲータ」は、自分たちが遠征観測に出かけた時に使えるものを、というコンセプトで企画・制作を始めたために、細部に至るまでこだわりまくった仕様となり、機能を盛り込み過ぎて、マニュアルは750ページもある電話帳のような厚さ、価格も19,800円と“当時のソフトウェアとしてはボリュームたっぷり”のものになってしまいました。非常に高価にもかかわらず、多くの天文ファンの皆様のご支持のおかげで、発売初年度に数万本の売上を達成しました。

それから30年間、発売当初MS-DOS対応であった「ステラナビゲータ」ですが、パーソナルコンピュータのハードウェアとOSの進化と共に変身を遂げ、現在では、Windows 11対応のバージョン11をお届けするに至っております。機能も描画性能も30年前とは全く別物に進化してはいますが、その根底にあるのは自分達が使えるソフトウェアという初期のコンセプトです。

「ステラナビゲータ」で培われたノウハウは現在、全天周デジタルプラネタリウム「ステラドームプロ」、スマートフォン用「iステラ」「スマートステラ」「星空ナビ」など、当社の多くのプロダクツに生かされています。ケータイ向けアプリから大型ドーム投影用デジタルプラネタリウムソフトに至るまで、当社の星図表示ソフトウェアの全てに「ステラナビゲータ」の星空描画エンジンが組み込まれています。

なお、天体望遠鏡とカメラを制御して天体撮影を行える「ステラショット」、撮影した天体画像を処理する「ステライメージ」と併せてお使いいただくことで、一歩進んだ星空の楽しみ方ができるようになりますので、そちらもぜひよろしくお願いいたします。

さて、「ステラナビゲータ」には、30年間にわたってお寄せいただいたユーザーの皆様の貴重なご意見・ご要望も反映されております。これまで「ステラナビゲータ」を支えてくださったユーザーの皆様に心より感謝申し上げます。

これからもより多くの皆様にご納得いただけるソフトウェアを目指して、さらなる製品制作に励んでまいります。「ステラナビゲータ」を、引き続きよろしくお願いいたします。

2022年7月 株式会社アストロアーツ
代表取締役社長
大熊正美