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Part-4 観測地決定までの道


 これまでは「しし群の日にどこが晴れやすいか?」「どのような気圧配置が多いのか?」「どの気圧配置の場合どこが晴れるか?」について探ってきました。今回は、「観測地決定までの道」と題して、しし群当日までどのような情報が入手でき、それをどのように活かせばよいのかについて、お話ししたいと思います。

● 2週間前まで

 週間予報が出る前のこの時期では、基本的には気象統計資料が頼りです。part-1で書きましたように、気象条件からは日本海側よりも太平洋側の方が統計的には有利と言えます。

 最近では、気象庁の1ヶ月予報の内容が充実してきました。国土環境株式会社のサイトなどで1ヶ月予報の内容を見ることができますので、気象データの見方に精通している方は、ご覧になってみるとよいでしょう。 11/4 update

● 1週間前

 1週間前になれば、週間予報が発表されます。週間予報で見るべきところは、晴天傾向か曇天傾向か(晴れベースか曇りベースか)、または周期変化傾向が見られるかです。そして、気圧配置が前回書いたどのパターンになりそうかをつかみます。週間予報が外れるのは、気圧配置のパターンはあっていても、天気の進み遅れの読みが外れてしまうことが多いからです。また、週間予報はいったん外れたら、ガラッとその後の傾向が変わってしまいますので注意しましょう。インターネットに接続できる人は、以下の国土環境株式会社のサイトにて、1週間後までの予想天気図が掲載された週間予想気圧配置を見ることができます。これをもとに気圧配置と晴天域の関係を当てはめてみてみましょう。

● 2日前

 2日前になると、だいぶ予報の精度も上がってきて、48時間後までの予想天気図とメッシュ予報天気も発表されるようになってきます。メッシュ予報を発表しているウェブサイトは 国際気象海洋、TBS、気象サービス、アース・ウェザー、東京電話などがありますが、それぞれ予想結果が少しづつ異なっていますので、あらかじめそのクセをつかんでおくとよいでしょう。筆者の経験では、48時間前からは国際気象海洋、24時間後からはTBS Weather Guide のメッシュ予報を参考にするのがよいようです。

 その際注意すべきは、晴れの領域と曇りの領域の境界です。気象学上の「晴れ」は雲量2〜8であり、空の80%が雲に覆われていても「晴れ」となってしまいます。星空を楽しむには空の半分は晴れていてほしいものです。ですので、星を見る上での晴天域はメッシュ予報の晴れの領域よりひとまわりか、それ以上小さく見積もっておきましょう。たとえ卓越天気で晴れとなっていても、曇りの領域に近いところや、晴れと曇りの領域がまだらになっているところに行くのは、できれば避けたいところです。

 また、気象情報の更新頻度にも気をつけましょう。夜間は情報が更新されないサイトも多いのです。しし群のように明け方メインの天文現象は、メッシュ予報にばかりに頼らずに、後述のひまわり画像などで最新の動きをチェックした方がよいでしょう。

 CATVやCS放送を見ることができる人は、24時間の天気専門チャンネルも有効です。SkyPerfecTV! 254chの「e-天気.net」のメッシュ予報天気は夜間でも更新がある独自予報のようであり、夜間の天気分布を予想する上で“使え”ます。

● しし群当日

 いよいよしし群当日です。天気図、ひまわりなどの情報を駆使して、どちら方面に動けばよいかを判断することになります。

 問題は晴天域の読みです。ひまわりアニメの変化傾向を把握して、しし群出現の時間帯に雲がどう分布しているかを予想します。その際には、予想天気図や天気概況解説を元に、高低気圧・前線の移動方向とその発達・衰弱傾向の情報を参考にします。

 ひまわりの可視画像は雲の粗密、赤外画像は雲頂高度(正しくは雲長温度)を示しています。可視画像の雲の分布は、地上から空を見上げた雲の濃さとよく対応しているのですが、残念ながら太陽の沈んでしまう夜間は可視画像を見ることはできません。

 したがって、夕方のうちに可視画像と赤外画像の雲の対応を調べておき、夜間は赤外画像の雲の動きから夜間の雲の濃さを予想します。とくに赤外画像では捉えにくい低い雲が発生していないかに注意します。

 その際には星空ライブカメラのある、那須・八ヶ岳・岡山での雲の状態がよい参考となるでしょう。ひまわり5号の後継機「MTSAT-2」が来年度に打ち上げに成功すれば、新センサーによりこの夜間の低い雲の有無も判定も楽にできるようになるはずです。

● 出発直前の情報入手

 1日の中には気象庁からの発表に合わせて、各局の天気予報が集中する時間帯があります。早朝、7時前後、12時前、19時前、21〜23時です。19時前以降は名物天気キャスターが登場したりして、各局特色ある予報合戦が繰り広げられます。

 ですが、17時の退社後すぐにしし群を見に出かけるとなるとすでに移動途中の時間かもしれません。12時前の各局と15時NHKの天気予報が判断の分かれ目になることでしょう。ここ数年は天気予報の枠内にて、しし群を見るにはどこがよさそうか特別に予想している番組を多く見かけました。今年もしし群特別天気解説があることを期待しましょう。また、Web 上の現在天気の掲示板やライブカメラにて、移動先の天気を把握しておくのもよいでしょう。

● 出発後の情報入手

 出かけた後は、小さな液晶テレビが有効です。移動中の最終目的地決定や、行った先が曇っていた場合、動くか残るかの判断にも使えます。やはり、テレビの天気解説がもっとも情報が早く充実しています。小さく軽いものは1万円台から購入可能なので、とくに山に入る人にはオススメです。

 また、モバイルPCがあれば、天気予報の時間に制約されることなく、いつでも最新の気象情報を引き出せます。ただ、携帯電話での通信速度は遅めで、気象情報のトップページからたどると、必要な情報にたどり着くまでにかなりの時間がかかってしまいます。そこで、余計な情報を表示しないように、各種気象最新画像にブックマークを直接張っておくとよいでしょう。

 また、近年では携帯電話で天気図やひまわり画像も見ることができます。ただ、画面が小さいのとたどり着くまでの階層が深いことが多いので、普段から使い込んでおくことをおすすめします。

● 地域特有の天気に注意

 最後に、実際の天気にはその地域特有の小スケールの現象もきいてきます。冬型が強くなると八ヶ岳では雪になる、晴れてても明け方には霧が出やすいなどなど、その地域のいわゆる天気のクセと呼ばれるものです。これは、地形条件などからある程度推定することもできますが、何度も足を運び、大局的な天気とその地域特有の現象の関係をあらかじめつかんでおくのがよいでしょう。

 

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