○ どうなる? 皆既月食の日の天気

 天文ファンとしてはなんとかして7月16日の皆既月食をこの目で見てみたいもの。そこで今回、この16日の皆既月食の天気を予想してみました。

 ただし、筆者は気象予報士の資格を持っているわけでもなく、正式な予報は出せませんので、ここでの記載はあくまで一個人の見解としてお受け取りくださるようお願いします。

 


 

 今日になって予報が大きく修正され、全国的に晴れの地域が広がることになりました。関東地方もよく晴れ、新宿駅西口広場の電光掲示も気温37度を記録していました。

 これは日本列島を覆うと予想されていた梅雨前線の活動が衰弱したことによります。天気図では、昨日予報された東北地方の晴天域が大きく広がった格好です。なので、前線がかかるのは西日本のみとなり、また北海道にかかる低気圧の雲域も道東に限られてきそうです。それ以外の地域では高気圧に覆われ月食を見ることができそうです。昨日の予想から一転し、まさに逆転勝利という感じでよかったです。

 こうなってくると、気を付けなければいけないのは局所的にかかってくる雲です。太平洋岸では衰弱した前線の残りの雲がかかるところがところどころありそうです。ただ、この雲のかかる地域はそれほど広範囲ではなさそうなので、ひまわりやレーダーアメダス画像などを見て、月食の時間にかかってきそうかをチェックします。また西日本では、近畿地方など前線の雲がかかってくる時間が微妙ですので、ここでも同様の方法でチェックします。また、日本海北部とオホーツク海では低層雲がかかっていますので、ひまわりの可視画像が見える昼間のうちに、この動きもチェックしておきましょう。

 月食前の更新はこれで最後です。多くの地域で月食が見られることになりそうで、本当によかったです。私はこれから飛行機に乗り、雲の上から月食を見に出掛けます。当初は地上から月食を見ることはリスキーでしたので、確実に月食を見るために夜間飛行の沖縄行きのチケットを取りました。しかし、今回はとくにその必要もなさそうです。まあ、沖縄の海を楽しんでくることにしましょう。

 それでは、多くの方が月食を見れることを願って終わりたいと思います。

 

 いよいよ皆既月食前日となりました。テレビなどの天気予報でも皆既月食の話題が出てくるようになりました。気になる天気の方ですが、どうやら本州全滅ということなさそうです。

 気圧配置の方は、華北から伸びる梅雨前線が本州中部にかかり、またオホーツク海には低気圧がある予想です。また、日本の南方海上には太平洋高気圧が張り出し、四国・九州沖にこの太平洋高気圧の2次的な中心ができる予想です。このため、本州中部と北海道で曇りとなり、逆に南西諸島から九州と東北地方で晴天が期待されます。ただ、東北地方の晴れ間は微妙なところです。前線と低気圧にはさまれた晴れ間となるので、それぞれの動き次第で晴天の範囲が広くなるかもしれませんし、狭くなってしまうかもしれません。逆に、九州地方の晴れ間はだいぶ確実なものとなってきました。

予想天気図と天気のツボ

 月食を見る場所については、今回は天体としては明るい月が対象なので、流星群のときのようにとくに暗い場所に出かける必要はありません。晴れていさえすれば都市部で充分に月食を楽しむことができます。月食を自宅で見る方は、都市部の天気をピンポイント予想をしてるサイトで、3時間ごとの天気の移り変わりをチェックしておきましょう。朝日新聞の天気予報のサイトでは、都市部の多くの地点を網羅した予報を見ることができます。駅前探検クラブの“駅の天気”では、首都圏・東海・関西の駅ごとの天気予報を見ることができます。

 また、いつも星を見に出かけている場所で今回の月食も見るという方は、郊外の天気をピンポイントで予想しているサイトにて、近くのキャンプ場や海岸の情報をあたるとよいでしょう。

都市の天気のピンポイント予報

 晴れ間を求めて移動することを予定している方は、上記のピンポイント予報サイト以外に、メッシュ予報のサイトが参考になるでしょう。月食の時間を含めた3時間ごとに天気の移り変わりを地図形式で確かめることができます。ただ気をつけなければならないは、ここで晴れと表示されていても、月食を見るのには雲が多くてつらい場合があるということです。天気の分類では、雲量0と1が快晴、雲量2から8までが晴れとなりますが、雲量5あたりを越えると雲が多くなり、月食を見るにはややつらくなってきます。メッシュ予報で曇りの領域に囲まれた小さな晴れ間となっている部分では、天気分類では晴れでも実際には雲量が多く、月が見えないことがあるので注意しましょう。移動先を決めるには、ひまわりの雲画像も併用し、雲の動きも考慮することをオススメします。

卓越天気のメッシュ予報

ひまわり雲画像

 現在のところでは、西日本なら南西諸島から九州、東日本なら東北地方が晴れる予報ですが、今後の動きによっては、中国・四国地方、北海道などでも晴れてくる可能性があります。天文現象の前日と当日の気象情報の見かたや各種気象情報サイトについては、昨年のしし座流星群の際の気象情報のページにも書きましたので、こちらもご参照ください。また、気象サービスの皆既月食専門の予報ページは、月食時の雲の分布の予想と各地方での天気の予報が始まりました。ぜひご参照ください。

月食の日までの気象情報の見かた

気象情報のリンク集

皆既月食専門の天気予報

 

 昨日より前線の予想位置がやや北に上がって、朝鮮半島北部から東北南部へかかる見込みになりました。また、四国から九州沖に、太平洋高気圧の二次的な中心ができる見込みになりました。おおまかには、四国九州沖とオホーツク海に高気圧があり、その間の本州上空に梅雨前線がかかってくる気圧配置となりそうです。ハレックスブレインのページでは、14日20時現在で16日9時の予想天気図(48時間後の予想天気図)を見ることができます。気圧配置の予想にご参考ください。

ハレックスブレイン48時間後の予想天気図

 このため週間予報を見ると、本州は軒並みあまりよい予報となっておらず、この前線から南北に離れた北海道と東北北部、それに九州で晴れ時々曇りの予報になっています。太平洋高気圧の圏内に入る南西諸島では、晴れの予報です。

 気圧配置は、南北の高気圧とその間の梅雨前線といった線でほぼ固まりつつあります。今後の動きとして注目すべきは梅雨前線の動きです。昨日の予報に比べると前線は西日本で北上傾向にあります。今後も南北500km程度の動きはあるでしょう。梅雨前線は発達傾向になってきましたので、月食当日に前線が消滅することはなさそうです。

 地域別の予想は以下の通りです。

 北海道は梅雨前線から離れ、現在は晴れ時々曇りの予報が出ています。しかし、オホーツク海と東北沖に弱い低気圧が発生しそうであり、それがどの程度影響してくるかが心配なところです。

 本州は前線の雲域がかかり、きびしい状況になってきました。現在の予報では西日本で前線が北上し、九州では晴れる予報になっています。しかし、今後も南北へ予想位置がずれることは充分にありえます。前線が南北に動けば、その動きと反対側で天気は回復してきます。本州・四国・九州では、今後の前線の動きに目が離せません。

 いちばん月食がみられる確率が高いのが南西諸島です。いまのところ天気は安泰ですが、日本のはるか南方に熱帯性低気圧が発生しそうです。これがどう影響してくるか、やや心配なところです。

 明日からは、各気象情報サイトから36時間後までのメッシュ予報やピンポイント予報が始まります。また、株式会社気象サービスのサイトでは、15日昼ごろから月食時に絞った雲の発生分布の予想が行われるそうです。どのような予報になるかたいへん楽しみなところです。

気象サービス - 皆既月食の進行の様子と7月16日の天気

ウェザーニューズ CyberWeatherWorld - オートキャンプ情報ゴルフ情報マリン情報釣り情報

国際気象海洋 気象情報のコーナー - 卓越天気・降水量・降水確率図 - 予報ガイダンス - 卓越天気(3時間毎)

 

 天気の状況がたいぶ決まってきました。月食当日は朝鮮半島から本州にかけて前線が北西−南東方向に走り、この前線の下で曇りまたは雨。その南北で晴れるといった状況になる公算です。南西諸島と九州、それに北海道で晴れ。九州から東北にかけてはこの前線の動き次第で月食が見れるかどうかが決まってきそうです。

 現在華中〜九州にかけて伸びている前線は、15日夜には朝鮮半島南部から近畿、東海道沖に伸び、月食当日16日の夜には朝鮮半島北部から関東地方に伸びてくる予想です。翌17日にもこの状況はほとんど変わらないもようです。

 九州から東北にかけてはこの前線がかかってくる公算が大きいので、この前線の動きに注目です。もし、前線が予想より北に寄れば、九州では前線の南に入り晴れてくる可能性がありますし、逆に南に寄れば東北や関東でも晴れてくるかもしれません。

 南西諸島はほぼ安泰で、現在フィリピンにある熱帯性低気圧も、月食の日に影響してくることはないでしょう。熱帯性のスコール以外は心配する要因はありません。

 北海道は前線がかかってくることはなさそうですが、オホーツク海高気圧からの東よりの風が入る可能性がありますので、オホーツク海沿岸や太平洋岸では、低層の雲が入る可能性があります。

 予想天気図を見ると九州では16日、それ以外の地方でも19〜20日あたりに梅雨明けしそうです。

 

 昨日からの週間予報の好転傾向は、今日も続いています。太平洋高気圧の勢力が増し前線活動は衰弱傾向です。16日の予想天気図では前線が朝鮮半島から中国・四国に伸び、週間予報でもこの地域と東海地方で曇りときどき雨の予報になっています。しかし、それ以外の地域の多くは曇りときどき晴れとなっており、北海道・関東と九州南部・南西諸島で晴れときどき曇りの予報です。月食当日も、この予報の通り晴れベースの天気となってもらいたいところです。

 天気の進みが遅くなっています。現在日本海を進んでいる台風4号崩れの低気圧が通りすぎたあとは、日本周辺の気圧配置はほとんど変わらない見こみです。現在華中にある停滞前線が日本にかかってきたあとは、ほとんど同じ位置で停滞する予報になっています。

 基本的にはこの前線から離れるほど天気はよくなることになります。ただ、前線の北側に入る東日本・北日本では東よりの風が入ると思われますので、東北地方の太平洋岸は曇りやすい見こみです。

 あすは月食まであと3日となります。明日からは72時間後の予報を含めた予想ができるでしょう。

 

 予報が好転しました。週間予報では、皆既月食の日に北海道の日本海側・東北・北陸・近畿で晴れときどき曇りの予報となり、これまでの南西諸島から九州南部も含めて、晴天が期待できるところが多くなってきました。ほかの地域でも、曇りときどき晴れの予報のところが多くなっています。

 これは、日本の南岸に横たわる梅雨前線の活動が以前の予報よりやや弱まる傾向となったことと、月食の夜に日本がちょうど低気圧と低気圧の間に入り、日本付近が弱いながらも高圧部に入ると予報されたことによります。予報天気図ではちょうど日本のところだけ前線が切れた格好になっています。

 今回は前線が消滅傾向になったため予報が好転したのですが、まだ月食まで5日あり、予断は許せません。予報がいちばんむずかしいのがこの時期です。前線活動のちょっとした変化で明日にもまた予報が変わってくるかもしれません。

 この時期の天気の判断は、梅雨前線の見きわめにかかっています。梅雨前線が、全体として南北どちらに動くか、発達傾向か消滅傾向かをチェックします。前線が東西にまっすぐ伸びるときは前線は停滞傾向です。逆に、前線が北側に“へ”の字型にくびれてきたときは、低気圧に発達する前兆です。以上のようなところに注目しながら今後の天気の推移を見守りましょう。

 

 週間予報が出て2日となりましたが、週間予報も気圧配置の予想もほとんど昨日と変化はありません。昨日同様、日本の東海上の低気圧から伸びる前線が、日本の上の前線が横たわる予想になっています。昨日と比べると、やや低気圧の予想位置が南に下がっているので、北海道は低気圧からやや離れました。しかし、その北のオホーツク海高気圧の圏内というには遠いこともあり、天気の予報はあまり変わっていないようです。

 皆既月食の日を挟んだ前後の日も、低気圧が東進するのみで大きな変化はないようです。なので、現在のところ九州以北で皆既月食を楽しむことは厳しい状況です。

 ただ、梅雨の時期はもっとも予報が難しく、また週間予報はいったん外れると、そのあとガラッと天気の進みぐあいが変わる傾向があります。なので、なるべく最新の気象情報をもとに観測計画を立てることをオススメしたいと思います。

 

 皆既月食の1週間前になりました。来週の今ごろは、皆既月食が見えた見えないで、天文ファンの方は一喜一憂していることでしょう。

 1週間前ということで、月食当日の16日の週間予報も発表となりました。当日までの気圧配置の推移の予想は次の通りです。
 まず11〜12日にかけて台風4号崩れの低気圧が日本海を進みます。その後、14日に黄海に低気圧が発生し、15〜16日にかけて本州の上を通過してゆく見込みです。月食の始まる時刻16日21時には、この低気圧が北海道の根室沖に残り、この低気圧から伸びる寒冷前線が東京−大阪−福岡を結ぶライン、ちょうど太平洋ベルト地帯に沿って横たわる予想になっています。

 よって、16日の週間予報をみても北日本から西日本まではほぼ雨か曇、北海道でわずかに晴れ間がのぞくところがある、といった状況です。それに対し、梅雨明けしている南西諸島はどこも晴れベース、“晴れときどき曇り”の予報となっています。
 以上から9日の時点でも、国内で皆既月食を見るならやはり南西諸島がベストと言えましょう。

 

 7月14日までの週間予報をもとに当日の天気の状況を予想してみました。14日の予報では晴天なのは沖縄方面だけです。九州以北は曇りか雨で梅雨前線は相変わらず日本の南岸に横たわっている見込みです。今のところこの状況が大きく変わりそうな様子もありません。やはり月食当日も沖縄以外は梅雨が明けていないようです。

 ですから、晴れ間を求めるのなら、梅雨明けした沖縄か梅雨前線の北にある北海道となるでしょう。ただし、北海道は雨はそれほど多くないものの、晴天率が高いわけでもないようです。

 ただし、1年の中でもっとも予想が当たらないのがこの梅雨の時期です。皆既月食までまだ10日ありますので、今後の気象情報を注意深く見守りましょう。

 

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