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小惑星エウニケによる恒星の掩蔽を観測しよう!


【1998年9月24日 佐藤 勲 氏 ONM No.362】

今夜24日(木)に起こると予報されている小惑星(185)Eunike(10.8等)によるHIP003593(7.27等)の掩蔽の詳しい予報は、次の通りです。 時刻の精度は、2秒です。

中心時刻位置
名 寄23h43m48s南限界線から1σ
札 幌 43m56s中心線より南
青 森 44m07sほぼ南限界線上
八 戸 44m07s南限界線から2σ
秋 田 44m15s中心線より南
酒 田 44m19s秋田とほぼ同じライン上
南 陽 44m22s南限界線から1σ
新 潟 44m27s中心線より南
東 京 44m36s南限界線から3σ
長 野 44m36sほぼ中心線上
松 本 44m38sほぼ中心線上
富 山 44m39s北限界線に近い
小淵沢 44m39s中心線より南
甲 府 44m39s中心線より南
静 岡 44m43s甲府とほぼ同じライン上
浜 松 44m47s新潟とほぼ同じライン上
岐 阜 44m47s富山とほぼ同じライン上
名古屋 44m48s中心線より北
44m52s岐阜とほぼ同じライン上
京 都 44m55s北限界線上から2σ
尾 鷲 44m56s岐阜とほぼ同じライン上

もし現象が起これば、最長13秒間にわたって3.6等級の減光が起こります。 隠される恒星の位置は、赤経00h45m59s2、赤緯-16°39'09"で、くじら座β星の近くにあります。 この恒星は分光連星なので、潜入または出現の際に2段階の光度変化が見られたり、予報掩蔽帯以外の地域でも伴星の掩蔽が見られる可能性がありますので、予報掩蔽帯以外の地域でも注意深い観測が必要です。

予報と観測用星図は、月刊天文およびスカイウオッチャーの9月号にあります。 また、改良予報の掩蔽帯図は、「小惑星エウニケによる恒星の掩蔽を遠征観測しよう!」のページにあります。

恒星は7等と明るく、見つけやすい場所にあり、今年で最も条件の良い現象の一つです。 眼視観測の場合、JJYまたは電話時報を受信し、時報と現象が起こった時の声を録音して、後で再生して潜入と出現の時刻を0.1秒単位で求めます。 現象を見てから声が出るまでの反応時間は、適当に見積もって補正します。 眼視観測は信頼性が低いので、近くの人とペアを組んで2人以上で観測すると、信頼性が向上します。 ビデオ観測の場合は、時報を同時録音します。

天気予報によれば、関東甲信越東海地方は、今夜天気が回復する見込みです。 この情報は、お近くの観測者にも伝え、なるべく多くの観測が得られるよう御協力下さい。 観測報告は、現象が起こらなくても、曇っても、佐藤勲氏(satoois@cc.nao.ac.jp)まで是非御報告下さい。


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