News
大質量星の星団の撮影に成功


【1998年7月23日 NASA

N81ハッブル宇宙望遠鏡は、それぞれが太陽の30万倍も明るい大質量星が密集している様子を鮮明に写し出すことに成功した。大質量星と周囲の星間ガスが入り乱れるように交じり合い、珍しい光景を描き出している。

この恒星の集団は、地球から20万光年の彼方にある小マゼラン雲の中にある"N81"と呼ばれる星団。画像から星団の中心部の直径10光年の範囲に50個の星が密集していることが判明した。もっとも接近している恒星どうしの距離は0.3光年しかない(地球から一番近い恒星までは4.3光年)。

大質量星を取り巻く星間ガスは、恒星から放射される紫外線で輝いているが、それに加え大質量星から放出された多量のガスによってかき乱されている。中心部の黒く見えている部分は冷たい水素ガスで、そこから黒い筋が伸び星雲を3分している。


宇宙の初期の頃には、このような大質量星の大規模生成はかなり一般的な現象であったと考えられている。

□HSTホームページ ニュースリリース(英文)
http://oposite.stsci.edu/pubinfo/pr/1998/25/index.html



 AstroArts Copyright(C) AstroArts Inc. All rights reserved.