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エータ・カリーナ星は連星?!


【1998年1月7日 NASA発】

銀河系で最も大きな巨星の一つのエータ・カリーナ星が、連星であるかもしれないことが、Rossi X線タイミング衛星の観測で分かった。エータ・カリーナ星は地球から7500万光年の距離にあり、太陽の百倍以上の質量があると考えられている。このような大質量星は非常に不安定でしばしば外層を吹き飛ばすほどの爆発を起こす。エータ・カリーナ星は、1800年代の中頃に爆発を起こし、我々の太陽系の全質量に相当するガスを周囲に放出した。その放出されたガスの姿はハッブル宇宙望遠鏡によって鮮明に捉えられている。

エータ・カリーナ星(ハッブル宇宙望遠鏡)

ハッブル宇宙望遠鏡で撮影したエータ・カリーナ星

今回コロンビア大学のコーコラン博士らは、このガスから放出されるX線を2年に渡り観測し、その強度の変化から、エータカリーナ星に5年半の周期で公転する伴星の存在の可能性が高いと結論した。以前にも近赤外線の観測で連星の可能性が指摘されていたが、スペクトルの観測が困難なため結論が出ずにいたが、今回の観測はそれを裏付けるものとなった。

エータ・カリーナ星のX線画像

X線で撮影したエータ・カリーナ星

英文リリース:ftp://ftp.hq.nasa.gov/pub/pao/pressrel/1998/98-001.txt



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