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1997 BA6 は彗星だった


【1997年 2月19日 IAUC 6561】
1月31日にキットピークの T. Gehrels, J. V. Scotti, J. Montani によって発見 された19.4等の新天体 1997 BA6 は、90cmスペースウォッチ望遠鏡では恒星状に 写ったため、新小惑星として登録された。 しかし、その後の観測から計算された軌道要素によると、長周期彗星のような 放物線軌道上を移動していることが分かった。 今までに見つかった小惑星の中でも、放物線軌道を持つものは、昨年8月に発見 された1996 PWしかないため、この天体は彗星である可能性があった。

その後、さらに大きな望遠鏡でこの天体の観測が行なわれ、この天体にコマが あり、彗星であることが分かった。 まず2月10日に、キットピークの口径2.4m望遠鏡でこの天体の観測が行なわれた。 2分露出の画像を21枚重ね合わせたところ、他の恒星はすべて1".2角であるが、 1997 BA6 は1".7角であった。 その後、17日と18日にハワイ大学の2.2m望遠鏡でも観測が行なわれ、1997 BA6 の 核のまわりに淡いコマが広がっていることが確認された。

1997 BA6 は、今後彗星として、C/1997 BA6 ( Spacewatch ) と呼ばれる。


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