2000年

星空はもう完全に夏だ。夏の大三角形が中天にかかり、そこから南の地平線に流れ落ちる天の川は、さそり座といて座の間で特に明るく輝いている。16日には日本全国から皆既月食が観察できる。月末からは流星の数が徐々に多くなっていく。

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南の空に見える大きなS字形の星の並びは「さそり座」で、その心臓に輝く1等星はアンタレスだ。さそりの尾は夏の天の川にひたっている。南の地平線から立ち上る天の川は、特に明るく雲のようだ。その最も明るいところに「いて座」がある。6つの星が形作るひしゃくの形は「南斗六星」だ。

天頂付近に目を移すと、かんむり座の半円形に並んだ星の並びが目に入る。小さいながらも形の整った星座だ。

今月のイチオシ:16日の夜、日本全国で皆既月食が見られる。月食の始まりは午後8時57分で、10時02分に皆既月食が始まる。皆既月食の終わりは、午後11時49.分、部分食の終わりは17日午前0時54分だ。今回の皆既月食は最大食分1.773とかなり大きく、1時間47分も皆既が続く。写真やビデオで撮影するなどいろいろ楽しめるが、この日は月のそばに小惑星ベスタがあって、皆既食の終わり頃には約2度まで接近する。ベスタの明るさは5.4等級なので、双眼鏡でもすぐに見つけられるだろう。小惑星を見る機会など、まずないので探してみよう。


日付 曜日 月齢 天文現象
1 28.6 半夏生
2 0.3 ●新月
    火星が合
      月の距離が最近本年最近
4 2.3 地球が遠日点通過
6 4.3 水星が内合
7 5.3 七夕
      小暑
8 6.3 上弦
16 14.3 ○満月
      皆既月食
19 17.3 夏の土用
21 19.3 火星が地球と最遠
22 20.3 大暑
      土星がすばるに接近
24 22.3 下弦
27 25.3 水星が西方最大離角
      月が木星と土星に接近
29 27.3 みずがめ座δ流星群の南群が極大のころ
31 0.0 ●新月

 

水星…×6日内合/見えない→△27日西方最大離角、明け方東低い
金星…×夕方西低い
火星…×2日合/見えない
木星…△明け方東→○明け方東高い
土星…△明け方東→○明け方東高い
天王星…△夜中南南東
海王星…△28日衝、夜中南
冥王星…×夜中南西


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