Part-3 気圧配置と晴天域の関係


 それでは、各気圧配置パターンのとき、どこが晴れてどこが曇るのでしょうか? 気圧配置パターンごとに見てみましょう。

 

 

天気図

移動性高気圧
  • 移動性高気圧型なら、高気圧の東側が快晴域。高気圧の進行方向前方はゆるやかな下降気流が卓越し、乾燥した晴天域となります。この進行方向前面の晴天域は晴天がほぼ約束されますので狙い目です。これに対し高気圧の進行方向後方にあたる高気圧の東側はハケで掃いたような高い雲(巻雲)が広がることが多くなります。薄い雲なの雲を透かして流れ星を見ることはできますが、高気圧から離れるにしたがって、だんだん雲が厚くなってきますのでうかうかしていられません。また、関東以北の太平洋側では、高気圧の中心が北に偏ったときには北東気流が吹き、低層のみ雲がかかることに注意しましょう。
1982年11月3日9時天気図
西高東低(冬型)
  • 西高東低の冬型の場合は、ひまわり画像でおなじみの筋状の雲が日本海に並び、日本海側は悪天となります。しかし、太平洋側はラッキーです。脊梁山脈で雨雪を降らし乾いた北西風が太平洋岸まで吹き抜けていれば、晴れる確率は高いのです。しかし、冬型が弱まり太平洋側で雲が東西に寝てくるようになると、冬型でも雲が入ってきます。その時は、気象衛星画像とニラメッコです。雲がどう動いてゆくか見極めることになります。また、中部山岳では冬型の強弱により、雪・晴れの天気境界の位置が変動します。たとえば、八ヶ岳以南では通常の冬型では晴れですが、冬型が強い時は雪になってしまいます。
1998年11月18日9時天気図
気圧の谷(低気圧)
  • 気圧の谷(低気圧通過)のときは、気象衛星からの雲画像のアニメーションを見ましょう。低気圧の北側と東側の温暖前線より北側は曇天、南側は低層の雲がムラムラですが、西側の寒冷前線通過後には晴天域が広がります。ですが、一筋縄でいかず雲が残ることも多いのです。ですので、低気圧がどちらへどのくらいのスピードで動いているか、それに伴って雲域・晴天域がどのように分布しどう変化していくかひまわりアニメーションで見極めます。
1998年11月17日18時天気図
前線(停滞前線)
  • 停滞前線が東西に伸びる場合は、その南北に逃げます。前線の雲域は天気図の停滞前線から南北約数百km程度のことが多いからです。天気予報の解説を聞き、前線が全体として南北どちらへ動くか、発達傾向か消滅傾向かをチェックします。前線が北側へ盛り上がり前線が“へ”の字型になっているところがあれば、それは低気圧に発達する前兆です。雲画像では雲がコブのように北にもりあがってみえます。
1992年11月17日9時天気図

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